2000年1月、大雪の降った寒い冬だった。その年の秋9.11、まさかWTCがテロによって
破壊されようと誰が予想したであろうか。私はまだ現役でプライベートのNY行きではあったが、
同僚達も現地にいたことだしTWTCの90階にある私の勤務する会社のOFFICEを訪問して同
僚達と一緒に遥かな自由の女神を眺めたことが懐かしい。今思えばあの事故で私の会社の
同僚には1人の犠牲者もなかったことが不思議なくらいだが、入館受付でいかなる訪問者で
あろうとも写真付入館カードを作らせるなど、危険な状態は迫ってはいた。しかしまさかジェット
機が突っ込むとは‐‐-。
2005年11月再び跡形のないこの地『グランドゼロ』を訪れた。
私にとっては、好きなニューヨークである。そればかりかNYは長男家族(孫娘も)の暮らして
いる言わば身近な親しむべき処である。にもかかわらず、テロ以来ここだけでなく世界をリード
する中心都市にはなかなか足が向かない気持であった。
今回久し振りのNY行きの記録を書く前に、あらためて寒かったあの年の冬の記録を思い起
こしてみたい。
冷たい雨が降っていた。とは言え、冬の雨であれば暖かいことを意味するので、ここでは貴
重な雨かとも思われた。
これでセントラルパークに残っていた雪も、マンハッタンのビルの北側に、コチコチに固まって
いた雪も一旦は融けて生地のままの街になるだろう。しかし、まだ何回かの雪降りはまぬがれ
まい。
殊に今年は寒い冬だ。
25日、ケネディ空港に降りた時は、晴れた良い天気だった。夕方からの冷え込みはきつく、
翌朝のさらに晴れ渡った青空の下の街は、風も無いのに耳がちぎれるほどの寒さであった。
その次の朝は、雪で真っ白。もっともその雪はお化粧だけで、昼間は晴れ。午後にはその分
は消えてしまった。
つづく日曜日は晴れて冷え込んだ。およそ最高気温は0℃〜2℃度、最低はマイナス5℃〜
7℃と聞いた。
強い風がなくて、穏やかな、過ごしやすい一週間だったが、東京に比べると気温はかなり低
い。日が暮れた街に過ごすと鼻水も出たし、コートの下の足は冷たさを覚えるのだった。
やっと馴れてきて理解できそうに耳に入る言葉をたどって聞きつけ、“このバスで良いんだな”
と、グランドセントラルステーション南から発つケネディ空港行きバスを待つ。
朝のオフィスにはまだ誰もいなかった。
しばらくしてブラックのアテンダーがやって来て、ANAはターミナル3で降りろ、と教えてくれた。
なにせケネディはデカイ空港だから、ひとたび変な所で降りてしまえば全く難儀な事になる。今
まで交通手段はタクシーばかりであったのを、今回、公共交通機関に変えて、バス、地下鉄をど
んどん利用してみようとチャレンジしているのである。これで安心した。
ケネディ空港までは、地下鉄Aラインで行き、ハワードビーチ駅からフリーのシャトルバスを使う
と安い。地下鉄は一回1.5ドルである。しかし、これは2時間以上の時間的余裕が必要で早朝
は使いにくい。バスは13ドルであるが、グランドセントラルから40分でタクシーと同じくらいだし、
料金は三分の一で済むのだ。
2人用の各シートに丁度一人づつくらい座っている乗客は、私のほか、東洋人が5〜6人、あと
はアメリカンらしかった。41st.をスタートしたバスは、クイーンズトンネルを抜けて朝のブルックリ
ンをたんたんと走って行った。窓から見る沿道の町は、活気が出始める時間帯、道路は6〜10
車線で続くが、各レーンは行くも来るもいっぱいに走っている。交叉がうまく出来ているのだろう
か、それでも飛ばしているのではないという程度のスピードを維持して走って行くのだった。
セントラルパークもぐるりと歩いたし、音楽コンサートも聴いた。メトロポリタンアートの見学は毎
回の願いであったが、今回やっと実現した。
貿易センターの我が社のオフィスからリバティ島の自由の女神も眺めたし、国連の見学ツアーに
も久し振りに参加して見た。
我が子家族とは、リクレーションの機会も持つことが出来た。
しかし、時間に制約されず、全くフリーで過ごすことが出来て何の不満も無い筈なのに、雨の窓
を見つめると何故か悲しくて、寂しい雰囲気に浸って行く。
旅愁というのだろうか。
去り難さ、心残り、旅の終わりに、これを拭う効剤は無さそうだ。
そこに雨なのだから尚 ――。
子供達家族と別れ、この街に楽しさと明るさばかりの感慨を残して帰路に着いた私は、感情を
押さえきれず、涙さえ浮かべる始末であった。
いったいこれは何なのだろう。
そうだ、ここに、我が家族の一部が日々の生活の夢を育てようと、やっと立ちあがろうとしてい
る姿を目の当たりに見て、その健気さに泣かされているのであった。
我が息子家族、夫婦に2歳四ヶ月の孫娘である。
今回も、いろいろな感慨があった。、
ほんとうの悲しさとは違うが、旅の終わりの物悲しさは、いつもそれなりに付きまとうものである。
おそらくこの思い出の一こまも、長い生涯の記憶に、何回も呼び起こされるのであろう。
日本総領事館のあるグランドセントラル南
今回のニューヨーク滞在日程を記しておこう。
01.25(11:00) 成田発 NH9全日空
(09:15) JFK着
バス→midtown
日本クラブ 長男と昼食
One World Trade Center 我社Office往訪歓談
World Financial Centerの状況視察
Wall St.の状況視察
SOHO ,Greenwich Villageの状況視察
バス→Scarsdale(長男宅へ寄宿)
01.26 バス→Scarsdale
Station
列車→Grand
Central St.
St.Patrick's Cathedral 礼拝
St.Thomas Church 礼拝
Central Park Woarlmans rink
10:00~14:30 Metoropolitan Museum of Art
Harlem
自然史博物館
Lincorn Center(Julliard music
Academy)
バス→Scarsdale
01.27 Scarsdale界隈
shopping mole
Stew Shopping Center
Manhattan Drive→Long island
Nassau Coliseum Ice Hokkey(Islanders
vs Febers)観戦
01.28 New jersey Outlet Shopping
Continental Stadium On Ice
Show"beauty and Beast"
01.29 バス→midtown
09:30~11:30 United Naitions
Times Square 昼食
Carnegie Hall
Good shepherd Presbyterian
Church Jupiter Symphony Concert
Central Park
バス→Scarsdale
01.30 バス→Scarsdale
Station
列車→Grand
Central St.
バス→JFK
(11:00)JFK発NH10全日空
01.31 (14:40)成田着
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