☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
  ★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
      風次郎の『八ヶ岳山麓通信』 No296

       

        富士見高原からの「冬八つ」と「富士」 (0205)
       ★★★★★★★★★★★★★★★★★
                       ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆             

                      冬八つ                                      2021.02
                  

                       風次郎は2月の4日に79歳の誕生日を迎えた。昔流の数え年でいくと早80歳
                      である。そう思うとずいぶん年を取った。
                       南天寮は父が終戦で引き揚げてきて建てた住まいであるが、その父は73歳で逝
                      ったのであるから――。

                       2月に入って、関東では朝晩の冷え込みが厳しいものの、日中は快晴の天気が続
                      き、青空を眺めると心が和む。
                       4日には東京でも歴史的な早さだという春一番が吹いた。 
                       この里辺りではあまり春一番と言う語りはしないように思っているが、立春を過
                      ぎると、晴れた日には強い風が吹く。南からとは限らず、八ヶ岳下ろしと呼ぶ北東
                      の寒風が多く、彼方の北アルプス方面から諏訪湖を経て谷間を富士見の峠に吹きあ
                      げる真北の冷たい風が多い。2月はまだ寒中である。

                       南天寮あたりから眺める八ヶ岳は数日前に降った雪に覆われ、青空に触れる稜線
                      が、日なか中光って陽に輝く。
                       主峰の赤岳、阿弥陀岳の北面は岩場の険しい影を露わにして、まさに「冬八つ」
                      そのものの逞しい姿である。
 
                       雪のない里は只でさえ人気のない寒中であるが、昨今のコロナ禍で、余計に閑散
                      と静まり返っているようだ。晴れて、最早日中の11時になるといえども歩いてい
                      る人の姿はほとんど見えない。
                       思い起こして墓参りに出かけた。その街なかを通り過ごして――、

                       我が家の墓は部落の西の高台にある町の集積管理する墓所にある。右手前に農業
                      高校があり、その校庭越しに八ヶ岳が全景広がっていて、墓に休んで眺めるのには
                      格好である。
                       墓所は東南に面した斜面にあるので、陽を浴びてポカポカしていた。春から秋に
                      かけてはいろいろな花に囲まれる墓石の周辺は今、枯れ草ばかりである。石塔の花
                      差しは中が凍り付いていた。
                       2月に雪がないのは珍しいことのように思うが、雪が降った後の墓所は、また一
                      段と寂しい風景であろうか。晴れた温かい墓所は落ち着く。 
                       彼岸の墓参りにはこの墓地も賑わいを増すと良いが――。と言うのは昨年中は、
                      遠隔地からの往来が自粛要請で限られ、故郷を離れた人たちが来ていないらしいか
                      ら。――風次郎も同類である。

                       八ヶ岳だけでなく、青空の下の富士も見えた。
                       少しの風が吹いていた一日だったから雲が現れず、清々しい、空の下の里の日を
                      過ごすことができた。
                                                                     風次郎                       

  
街中からの西八つ、と小淵沢からの南八つ(0205)

メルマガ「八ヶ岳山麓通信」No297へ 
メルマガ「八ヶ岳山麓通信」のトップへ
風次郎の「八ヶ岳山麓通信」のトップへ
風次郎の「東京JYYLIFE」のトップへ
メルマガColumn『東京ジョイライフ』のトップへ
風次郎の「世界旅」へ