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2.ヤンチャップ公園
平成25年11月2日(土)
今回の阪急交通社「パース花物語」の旅は6日間であるが、夜行便を使うので実質4日間で
ある。滞在はジャカランタ見頃のパース市街地。そして、花を巡っては同市の花名所「キング
スパーク」と少し北に離れた「ヤンチャップ国立公園」、ワイルドフラワーの咲く「ロットネ
スト島」へも渡る。さらに、西オーストラリア特有の奇岩の名所250キロ北上した乾燥地帯
にある「ピナクルズ国立公園」と内陸へ東350キロにある「ウェーブロック」を観光するバ
スツアーも組み込まれ、盛りだくさんである。
降り立った西オーストラリア。到着から直ちにバスツアーが開始された。
青空が広がっている、広々として山は見えない。
旅行社の事前案内では「真夏」とのことであったから、少々の季節はずれを覚悟して夏ズボ
ンに夏のブレザーを着て発って行ったから、丁度適合して良かったた。初夏の朝はまだ冷やか
に感ずる空気が漂う到着ロビーの外であった。
私たちのグループのメンバーは、荷物を確認したり、中には着替えを試みるなど身支度を整
えてバスに乗り込んだ。合流した名古屋からのメンバーも紹介され、総勢33名のツアーがス
タートした。背の高い初老の運転手「ジョン」と現地ガイドの「ヒロコさん」が紹介された。
ヒロコさんはパースに20年も住んでいる主婦と言ったが、そうとは見えない若々しさだっ
た。
空港から4REIDと標識板に示されたハイウェイを北に向けて進む。
ハイウェイは全てフリーウェイで、パース近郊は砂漠に近い乾燥地と聞いていたが、あたり
は民家の点在するゆったりとした住宅地で、縦横に敷かれている道路と見受けられた。幾つも
の交差点を過ぎ、2〜3のターンを繰り返して、大陸の西側、インド洋の海岸地帯を北へ向か
う鉄道と並走して行った。
私はいつものバスツアーの時と同じように、今回は最初に休みを取ったガソリンスタンドの
売店でロードマップを買って、席で車窓を観ながら行く先を辿った。
道路標識と並んで立てられた速度制限標識は90km/h となっている。後で気を付けてみ
ると、メインのフリーウェイが110、少し狭い道路が90となているようだった。広々とし
た国だからスピードについても日本に比べたら緩やかだ。しかし、英国人の進出が多いから表
示がメートル法なのだろう、私達には分かり易い。道路も左側通行でこれも私達には違和感が
なかった。
道路に沿って立っている電柱は木の丸太で日本のようなセメントの柱は見当たらなかった。
やがて、砂地に草と木がこんもりと続く海岸風景に変わり、Berns Beachtoiu
という街の名
前の看板と並んで「yanchep25k」の標識を左折、農地も見える中を進んで行った。
ヤンチャップ公園
私たちが最初に訪れたのは「ヤンチャップナショナルパーク」と言う自然公園である。
空港から北へ車で1時間ほど走ると、国立公園の入り口があり、「コアラがみられますよ!」
とのガイドさんの掛け声で、バスを降りた。只、降りる前に頭から被るネットの袋状のもの
が配られ、「オーストラリアは蝿が多く、煩わしいから被った方がいいですよ!」と説明され
た。車窓からは爽やかな明るい日差しの風景眺めていたから場違いの感があったが、なるほど!
歩きはじめると無数の蝿が顔、頭と飛び回り鬱陶しいことこの上ない。皆一斉に被った。
乾燥地帯なので蝿は水分を求め、眼や鼻、皮膚の汗を嗅ぎ付けてくるのだそうだ。
公園は、先ずユーカリの森であった。ユーカリの木は500種もあるという。花色も白、黄、
赤があるとのことだ。ここでは目立たぬ散り際の白い花が付いた木の日陰枝のところに、コア
ラが隠れるように眠っていた。
コアラは日の大半を眠って過ごし、活動するのは日に3時間だそうだ。
この公園内はコアラより初めて見る乾燥地域、西オーストラリアの花々が印象濃かった。
「バンクシア」という縦に細長い栗の毬状の花が、2メートルほどの低木に赤、黄色、オレ
ンジと最盛期の鮮やかさで咲いていた。葉はアザミのような形ので色濃いサボテンのように厚
かった。「これから各地でこの花を観ることになる」と、ガイドの説明がなされた。バンクシ
アには何十種類もの花があるという。
「ブルベリア」別名オールドソックスと言う花は、その別名の通り古い靴下のような嫌なに
おいを発する見栄えの良くない、それでも花とのことであった。変な花があったものだ。
「グラスツリー」と呼ばれる一見ソテツのような、それでいて地面から直接周囲に細い葉を
茂らせ、それを積み上げたように立ち、先端に長い棒状の花を伸ばした植物があちこちに生育
していた。砂地に相応しい植物のように思ったが、これも各地で、大小のものを沢山見た。
オーストラリアの象徴的存在である動物、カンガルーとの関連で、「カンガルー・ポー」の
花を覚えた。何種類かの花があるが、丁度「マングレス・カンガルーポー」の花が開花期で、
形が本当にカンガルーを思わせるので覚えやすかった。
1m程の背丈、耳たぶがそり返って、10cm位の赤と緑の花をつけていた。西オーストラ
リア州の花である。
園内の一角に池があり、その畔にカンガルーの家族が遊びに来ていてグループの人気をさら
った。子供が母親の袋から出たり入ったりしていたのが可愛かった。長い脚をゆっくり折り込
んでぴょんと飛んで移動する姿が、独特のゆったり感を見せてくれるカンガルーである。
園内に響く野生の鳥の声も熱帯性の独特のものであった。聞こえる声の一部は「ブラックコ
カトゥー」と呼ばれるとの説明を受けたが木の間を飛ぶ鳥で姿は見えなかった。
池には野生の白鳥やペリカンもいるとのことであったがこれも見なかった。
初夏の陽は強く眩しく、旅の初日のことで南国の気の気怠さを少し感じたが、次第に観光気
分が乗ってくると、旅仲間との交流もリラックスを誘い楽しさが甦ってくる。
私たちは再びバスを走らせ、次の観光めぐりの地に向かった。
やがてランセリンと言う街を超えると、海岸に近い道路はブッシュの生えた丘陵地帯を幾つ
も越えた。丘陵の幾つかはブッシュもない裸山で遠くから見るとまるで塩でも盛り上げたよう
に真っ白い山に見えた。
マーチンソン・クロー カンガルー
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