オーキッドパーク・チャイナタウン・KLパーク
ホテルのボーイがタクシーを呼んでくれた。
妻はながオーキッドパークへ行って見たいというので出掛けることにした。はなはランが好きで、ランの宝庫と言わ
れるマレーシアに来てラン園を訪れない手はないと言うのだ。
気のいい運ちゃんが「Yes, Orkidd park!」と復唱してスタートする。
この国の第2外国語は観光関連の人達には徹底していて都合がいい。 クラン川と鉄道を挟んだ街の西側の丘一
帯が広大な公園(レークガーデン)になっており、ハイビスカス園、ラン園、バードパークがその東側斜面に並んでいる。
タクシーは市内を大きく廻ったが10リンギット(350円)で着いた。
ラン園は比較的小さな規模であったが、朝から外人観光客で賑わっていた。
道路脇の狭い入り口を入って順路になっている斜面の道を登っていく。順路の先はハイビスカス園にも通じていたが、
そちらは今整備中で入れなかった。
日本で見慣れたもの、初めて見る珍しいもの、沢山の花を見た。800種類ものランが栽培されているのだそうだ。熱
帯ジャングルの中に相応しそうな柄模様のものが多く、珍しいもののように思った。とにかく季節はいつも夏なのだから
花はいつでも咲き乱れているのである。ランは国外にも沢山出て行っているようである。私達の帰国した時の飛行機の
クルーも、それぞれがランを詰めた段ボールの箱を税関で開けて一本一本チェックしていた。珍しい物は相当高価でも
あるらしい。
ラン園の池のほとりで一休みしてから、丘の下に見える街まで歩いてみることを決めた。乗って来たタクシーの運ちゃ
んに聞いたとき、ラン園からチャイナタウンまでは15分とのことなので安心していた。山を下るのだからそうこたえない
だろうと思った。
オーキッドパークのすぐ下隣丘の斜面はバードパークになっている。そこには160種類5000羽が飼育されていると
のこと、大きな天網が樹木を覆って被せられているのが異様に見えた。バードパークの下は平地になり国立モスクにな
っている。
モスクの前を走る立体交差の広い通りを強引に渡って、KLの駅に入って見た。南側が白いエレガントな建物、イギリス
人の残した遺産は多いようだが、そのイギリス人がイスラム独特の優美なものを取り入れて建築したのだという。今その
鉄道の任務は新しいKLセントラル駅(日本人Mr.黒川の設計)に委ねられ、旧駅となったこちらはマレー鉄道西海岸線の
列車のみ発着とのことである。 雑踏もなく改札ホールは閑散としていた。そればかりかホームへの出入りも自由で、構内
を、線路を越える通路がわりにして反対側の道路へ出られるというおおらかな管理なので便利だった。しかし、線路を越え
て駅の東側に出たものの、またそこは広い大通りの前だった。どう渡ってよいかも解らず、面倒になって、近いと解ってい
ながら手を水平に上げて(マレーシアのやりかた)通りかかったタクシーを止めた。
10リンギット(350円)で20分は走れるのだから‐‐‐‐‐。やはりはじめての国を歩くのは難しい。
チャイナタウンはどこの国にいってもあり、どこも雑踏マーケットである。 そしてどこも庶民的、あけすけ、あからさまにいろ
いろなものがあって興味深く親しめる。
ここのチャイナタウンにはヒンドウ教のスリ・ヌハマリアマン寺院がある。マレーに住むもう一つの多民族インド系の人々が
敬うヒンドウ教の神々の像が華やかに彫られた門塔が有名で、KLで一番大きいヒンドウ寺院とのことであった。少しインド風
のことには興味があったけれど、私達はまだインドは知らない。 そこを訪ねてみる。
ヒンズー教でもイスラムのモスクと同じように靴も靴下も脱いで礼拝しなければならないとのことであった。それに従いその
門をくぐると偶像の安置された拝殿があり、数人の信者達がひざまずいて礼拝をしていた。石とコンクリートの境内ではあっ
たが、雰囲気はどちらかというとイスラム教より仏教寺に似た感じであった。香を焚いた。
チャイナタウンのマーケットは他の地と変わらぬ大勢の人出で賑わっていた。
はなと天津甘栗を買って食べた。屋台で食事をさせてくれる店もあったが、少し不潔そうに見えたし、やはり炎天下は暑い。
冷房のあるところが恋しくなり、またもやタクシーを拾うことにした。ペトロナスタワーまで行き、日本人の経営するレストラ
ンを探そうということになった。
そこで食事をしたらKLパークをゆっくり歩いて帰ろうという意見も一致した。
タクシーは途中、ラジャ・チュランを通ったが、木陰の下につづく道はタクシーで通っても気分の好い通りであった。
緩やかな坂をKLタワーのあるナナスの丘に登って行く。そして登りきった丘を巻くようにしてラムリー通りを下っていくと、
モノレールの走るサルタン・イスマイル通りを越したあたりから、空が開いたように陽射しを浴びるKLパークの広がりを眺
めるようになる。その正面にペトロナスのツインタワーが立っているのだ。
降りて、みたび輝く銀の塔を仰ぐ。真昼の炎天下、常時どこかの面が、どこから見上げてもその輝きをもたらすように出
来ているのである。
“なるほど”と思わせる国の象徴ビルディングである。
ちょうど日曜日の昼時、互いの寛ぎの時を求めて多くの市民がここに集まっている。民族衣装あり、タンクトップあり。背広
も開襟シャツもターバンもある。平和な寛ぎは素晴らしい事だ、と思う。
はなと私は3階のダイニングフロアーで長い行列の後に従った。ゆっくりと日本食のレストランにあやかれる状況ではなか
った。それでも大勢の人々にまぎれることは開放的で、何となく楽しかった。 食事の後、昨日の夕方来た時には時間切れ
で展望エレベーターに乗ることができなかったので、もう一度出向いて見たが、日曜は運転していないとのことで断念した。
休日の家族連れには残念な事だろう。
展望階の喫茶も大変な混雑でままならず、期待に反してなにやら忙しい雰囲気の食事をしてしまったので、人並みに池の
ほとりに出て椅子を求めアイスコーヒーを飲む。 暑くても戸外の清々しさを楽しむように出来ているのであろうか、と思う。
噴水を眺めながらゆっくり過ごしてゆっくり公園を巡り、木陰の坂道を登ってホテルに戻ったのは3時をまわっていた。
写真 上 美しいオーキットパークのスイレン
中 ヒンドウ教のスリ・ヌハマリアマン寺院
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