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風次郎のColumn『東京楽歩』 (No675T−171)
                                                                                                 

                    
                   日野橋を越えていったあたりから多摩丘陵方面を眺める              旧い残堀川を渡る

             多摩川サイクリング(1)

                      「三密」という仰々しく聞こえる言葉が叫ばれて、人と接触することを極力避け、
                    人だまりを作らない、どころか人と会話をしないなど、生きていくのに最も重要な
                    ことを制御しつつ暮らしている。
                     自分で考えて「不思議」にさえ思いつつ、万物は共存できるように想像主は手当
                    てしているはずなのだが――得体のつかめないウィルスが相手では致し方ないこと
                    か――と、素直になり切ろうと暮らしているということか。

                     気候が良くなったので、自然に浸れる一人で楽しめる時を得ようと、このところ
                    多摩川縁のサイクリングを時々楽しむことにした。
                     天気の良い日、中央道国立府中インターの先、石田大橋あたりから土手に上がり、
                    北へ行ったり、南へ下ったり。
                     かなり治まったものの春の季節風がきつくて、時に北から川筋を吹き付けてくる
                    強い風は、ペダルに凄い重さを感じさせられることもある。
                     土手上の舗道は都によってよく整備され、人と自転車の利用分離が行き届いてい
                    る。
                     殊に是政と、上流昭島の間は「多摩50キロサイクルロード」と称して整備されて
                    いるので快適に走れる。ただ、近所に競輪場があるためか、そのスタイルの競輪選
                    手が、競技用の自転車でスイスイプロらしく走っていくのにたびたび出くわすこと
                    になる。
                     左岸を上流に向かって走り川側を見ると、一昨年の台風で荒れた川面は大分片つ
                    いていた。しかし、少し上流の日野橋は、大工事が終わったものの、まだ痛々しい
                    跡形が橋げたに残って見える。
                     日野橋の手前は府中用水路の取り入れ口を避けて、一旦民家街のなかに入るが、
                    河川敷に設けられた立川運動公園のトラックを見ながら再び土手上に戻り、国道2
                    0号線甲州街道日野橋へと向かう。日野橋は取っ付きの橋桁の脇を川側へ下がって
                    潜る。
                     立川公園は日野橋を挟んで続いているが、その向こう側には錦町下水道処理場が
                    広がって見える。次の立日橋を潜った先で富士見町から流れ込む残堀川をやり過ご
                    すためにちょっとデザインの凝った橋を渡ってまた土手上に出る。残堀川は元々は
                    狭山丘陵の小河川の水を集めて南東に流れ、矢川に注いでいた川であった。江戸期
                    より何度となく流路変更が行われたが、昭和末期の「残堀川流域整備計画」に沿っ
                    た改修工事の施工後は年間を通じて、降雨時およびその直後を除くと水流の殆ど見
                    られない「瀬切れ」を頻繁におこすようになり、場所によってはその名の如く「堀
                    だけが残る川」となってしまったのだという。
                     先の河川敷には、ここにも野球場と運動場がある。立川市の運動施設は多摩川で
                    ずいぶん豊かだと思った。
                     この辺りには川の流れとの間にアカシアの林があり、石原の草の茂みには白く咲
                    くノイバラの塊や弱草藤(なよくさふじ)の紫も見えていた。
                     サイクリング道路は、中央本線の下を通って見通し良く真っ直ぐ多摩大橋まで続
                    いている。川幅はグッと広くなり、左岸寄りにある流れの向こうは雑木、草原の緑
                    が広がっている。川中の林といえる程の木々はアカシアやクヌギのようだが、川幅
                    の広いこの辺は、一昨年の台風にも流されず、倒されずに済んだのである。が、花
                    ある風景はない。
                     一方で、ロードが丁度川の流れに近づく多摩大橋への中間点あたりには、流れに
                    よって川底が削られて奇岩のごとく顕になった場所があった。
                     多摩川の「名所」にしても良いような浸食の跡だと思うが、どうだろうか?
 
                                                              風次郎
                 

                                       
                                    川底が削られて奇岩のごとく顕になった流域

  

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