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風次郎のColumn『東京楽歩』  
  (No632H-046)
           
             ヒメジョンの花     

                                                         
       東京楽歩(No632)  私的花語り(No46)   ヒメジョオン                       
                                                                

                      コロナパンデミックで外出を自粛していて、長いこと南天寮にも行けなかったが、先週掃除を兼ねて
                     様子を見に行った。
                      よく晴れた日であったが、廊下の窓を開けると、目の前に広がっていたのは一面のヒメジオンの花で
                     あった。庭の芝生を埋め尽くしているばかりか、サツキの植え込みを取り囲み、畑では雑草の上に覆い
                     被さるように、さらに土手の松の木の下にも広がっている。
                       「ヒメジョオン」と知って、「うわっ!」と思うほどで、呆然と眺めたのだが、しばらくするとその
                     眺めもあらためて観ると、結構綺麗な光景とも言える眺めではあった。
                       「ヒメジョオン」を雑草として鑑賞から振り分け、初めから眺めようとしない普段の習慣が、意識の
                     中にあったからなのだろう。
                      庭に降りてこの花のひとつひとつに近づきよく見ると、白いたくさんの花びらに囲まれた丸い黄色の
                     小さな花たちは、スックと地面から立ち上がり、自己主張するでもなく穏やかに互いに群生している。
                      雑草の観念を捨てて、静かに眺めれば群生も、一つ一つの花もそれぞれに美しいものだと理解した次
                     第である。

                      ヒメジョオンは道端でもどこにでも白い花を咲かせる、背の高さが1メートルほどの一年草の雑草で
                     ある。同属のハルジオンと似たように咲くが、ヒメジョオンの方が背が高く、花は小さくて数が多く、
                     ヒメジョオンの茎には空洞がない。ハルジオンの方が背は低く、花がやや大きくて、根本に葉があるか
                     ら区別がつく。また、ハルジオンの蕾は下を向いて項垂れているような特徴があり、ヒメジョオンは陽
                     に向かって咲いているから見分けがつく。
                      北アメリカが原産で、ヨーロッパ、アジアに移入し、広く分布したとされる。
                      日本には1865年頃に観葉植物として導入されたようだ。現在では全国に広がり、山間部にも入り込ん
                     で雑草となっている。
                      在来種の植物の生育を邪魔する可能性があり、とくに自然豊かで希少な植物が多く生育する国立公園
                     や亜高山帯ではこれが問題とされ、ヒメジョオンは、ハルジオンとともに要注意外来生物に指定されて
                     いるのである。日本の侵略的外来種ワースト100にも選定されているとの不名誉な花である。

                      日本に入ってきた当初は、「柳葉姫菊(やなぎばひめぎく)」と呼ばれたり、鉄道の線路沿いに広が
                     ったことから「鉄道草(てつどうぐさ)」と呼ばれたりして愛しまれた時もあったようだ。
                      今は雑草であるが日本の当て字は(姫女菀)、キク科ムカシヨモギ属の植物である。

                      花は小さいが、ヒマワリのような形でしゃんとしている。
                      花は頭状花序で、小さな花の集まりであるという。中央の黄色い部分は、管状花といい、周辺の花び
                     らのようなものは、舌状花というのだそうだ。初夏から秋にかけて咲き続ける。

                      遠い昔、ヒメジョオンの咲く野原の真ん中で埋まるように寝転んで昼寝をしたことがあったことを思
                     い出しながら、私は、作業に行った手前、1日中畑のヒメジョオンを抜き、庭と土手のヒメジョオンを
                     刈り尽くさねばならなかった。

                                                                    風次郎  

       

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