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風次郎のColumn『東京楽歩』  
  (No622H−045)
           
             国立大学通りの菜の花     

                                                         
       東京楽歩(No622)  私的花語り(No45)   菜の花                       
                                                                

                      今年は春が早くて、国立駅前の大道り(学園通り)にはもう菜の花が満開になった。
                      青空の下、明るく黄色い菜の花の広がりは、本当に春が来た感そのもの。眺めつつ道路
                     を歩きゆく人々の心も軽くさせてくれるようだ。
                      丈夫で川原や荒れた土地にも繁茂するこの花は、河川敷や堤防、空き地など、どこでも
                     菜の花畑にしてしまうほど旺盛である。 街の中でも十分にその存在感が目立っている。

                      身近な春の光景として親しまれるこの菜の花は、文学的にも愛され、登場することも多
                     い。
                      通常は晩春の花としてとりあげられ、俳句では季語となっている。
                     蕪村には
                      ――菜の花や 月は東に日は西に――、の句がある。
                      また山村暮鳥の作品「風景 純銀もざいく」では、「いちめんのなのはな」という言葉
                     を淡々と連ねるという、平易ながらユニークな手法で季節の風景を表現した作品がある。

                      また、故郷を忍び、私なども幼いころからよく歌った「菜の花畠に入り日薄れ」と歌い
                     出される「朧月夜」は長野県永江村(現・中野市大字永江)に生まれた、唱歌「ふるさと
                     」でも有名な、高野辰之が作詞した。北信地方一帯では江戸時代から菜種(アブラナ)が
                     主要な産業作物として栽培されており、一面に広がる菜種の花が詞のモチーフになった歌
                     である。
                     近年は、菜種油の需要が減って菜種の作付けは激減し、一時は黄色い絨毯を敷き詰めた
                     ような景色はほとんど見られなくなったので、観光用にノザワナを大規模に栽培して「朧
                     月夜」で歌われた情景を再現しているとも聞く。
                      歌の季節は少しずれるが、初夏まで続くこの花の季節は、長閑な季節感をずっともたら
                     しつつ伝わる。

                      菜の花は、アブラナ科アブラナ属の花の総称である。特にアブラナまたはセイヨウアブ
                     ラナの別名としても用いられ、ナタネ、カブ、ハクサイ、キャベツ、ブロッコリー、カラ
                     シナ、ザーサイなどアブラナ科アブラナ属で主として花を食するものをいうとされる。
                      アブラナ科の植物には白や紫の花を咲かせるものがあり、これらを指して「白い菜の花
                     」「ダイコンの菜の花」ということもある。春の風物詩を繰り広げる代表的な花と言えよ
                     う。
                      花畑が観光資源ともなっている所以であろう。千葉県では「菜の花」を県花として親し
                     まれている。

                       ちなみに菜の花の花言葉を探してみると「豊かさ」、であった。
                       黄色のイメージはとても明るい。しばらくの間、――時に「菜種梅雨」の時が来るまで、
                      街に広がる菜の花に浮かれて、散歩の時を楽しませてもらおうと思う。

                                                                    風次郎  

       

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