BGM by かせだ音楽研究所
近くにあったライゴルフクラブのハウス
日本と違って梅雨はないそうだ。晴れれば真夏のように強い陽射しがぐんぐん気温
を上げる。季節的に天気が良かった分まだ朝晩の気温低下が極端で日中陽の下では半
袖で暑いのに、早朝外を歩くときにはセーターが必要であった。
長男の家は借家であるが、この国ではエアコンを含めて家の内外のメンテナンスが
大家に義務付けられているとのことで、水撒きなど芝生の手入れも行き届き、快適な
環境である。もっとも家賃が日本で外人に家を貸すレベルだから、出費はこたえるよ
うだが。
ウェストチェスターはニューヨークの高級住宅地である。
ほとんどの邸が、もともと森の中であったことを窺わせる大きな樹のある、日本流
だと一反歩(300坪)以上の敷地に芝生と植え込みを整え、見るからに瀟洒である。
各町には会員制のゴルフクラブ、スポーツクラブが沢山あり、近くにあるライ・ゴ
ルフクラブなどは、お城のようなクラブハウスに、一流並のレストランが備わってい
る。
地域の東側に行ってみると、Long Iland Soundという大きな内海の海岸線が続き、
海辺には至る所にヨットやボートが係留されている。自分の家の庭先に係留権を確保
しているものも多いということだ。その生活レベルの人々が斯くも多く住んでいると
いう事には参る。これがロードアイランドまで続いていると聞いて驚いていたが、ア
メリカの海岸で穏やかな海に面したところはほとんど同じ状態だとのことで2度びっ
くりした。
こんなことであるから、サブプライム問題が住宅ローンに影響し、それがモーゲー
ジ組みこまれた一般過程の消費者ローンの締め付けを呼んで、全体の生活レベルに影
響を及ぼし、そろそろ住宅の売り物が目立つ頃かと想像していた。
確かに新聞などの報道は「FOR SALE」の看板が増えたと騒ぎ始めており、
数値を公表しているし、私の滞在するハリソンの商店街に置かれる不動産情報誌など
も価格の安さをアピールはしているが、このあたりの住宅はいつもかなりの動きをし
ているから、そう売りが増えているようには感じない。ことにニューヨークは他から
入ってくる人達がまだ「格安ならば」と狙っている段階だと言う人もいる。金持ちが
暮らしやすく、集まる国であるらしい。
内海沿いに、ボストンからキーウェストまでを繋ぐ伝統ある国道1号線が走ってい
る。これはハイウェイではなく一般道である。
長男家族とマイアミからキーウェストまでの旅を計画していた。1号線はこの先、
マンハッタンを通過して他州に入り、東海岸を下ってENDがキーウェストのウェス
トポイントである。そんなこともあって因みに散歩がてら歩いてみた。旧い道路なの
で2車線しかないが、ハリソン近辺は歩道を付設し並木も配した情緒ある風情で、又
この沿道沿いがエーカーと言う単位の敷地に豪邸の建つ超高級住宅地であった。最早
この階級は好不況を問題にすることはなさそうだ、と考えることを止めにした。
新緑の美しい季節だったからどこを歩いても気持ちが良かった。家々の芝生も生き
生きして、シーズン第1回目の芝刈りの音が毎日どこかの家から響いていた。
どこの家の植え込みの花が咲いた美しさを競っているようだった。ハナミズキ、コ
ブシ、などの高木を見上げ、ライラック、サツキ、ヤマブキなど馴染みものに眼をや
ると、微妙に花の大きさが違うような印象である。丁寧に愛でて歩いていたら、アセ
ビや卯の花も見つけた。
森の中の公園のような町の、ところどころにつくられた子供のための遊戯施設があ
る小公園には、夕方から親子連れが遊ぶ風景が見られ、私もはなとともに孫娘を誘っ
て出掛け、ブランコに揺られて遊んだ。
そんなことに、とりわけ静かな幸せを感じさせられるものであることを、あらため
て味わった次第である。
アメリカの印象08初夏(3)へ
* 風次郎の「東京ジョイライフ」ホームページのトップへ
* 『風次郎の世界旅』 トップページへ戻る
* 風次郎の『八ヶ岳山麓通信』へ
* 風次郎の『善言愛語』へ