サンフランシスコ・ヨセミテ・ニューヨーク(0709)

                                                  BGM Music Factory

    
    シカゴ・オヘア空港第1ターミナル

   9.帰国

 9月も10日になっていた。一週間の滞在はあっという間に過ぎた。過ぎて行く過程は短
く感ずるが、振り返るとあらためて去った時の長さを思ってしまう。
 夏の終わりと思っていた風景は、はや確実に秋への歩みを始めている。早朝の、外の空気
を吸いに出ると、遠くからメトロノースの列車が鳴らす警笛が聞こえていた。玄関前のロー
タリーの先に立つ数本のアカシアがそよ風に揺れていて、アカシアの葉はあたかもその警笛
にそそのかされてかのように、震えているように見える。それを秋を呼ぶサインと言おうか
のようでもある。
 5時50出発の予定だったので、朝食は空港でとして、依頼してあった迎えの車を待つ間
に、ママがおにぎりを作ってくれた。いつも登校ぎりぎりまで寝ているミサも起きてきた。
 家族とは玄関前で別れて、車に乗り込み、朝陽の差し込むウェストチェスターの森を抜け
、100号線を南下する。ラガーディア空港には6時40分に着いた。

 ラガーディア空港を使うのは初めてで少しの不安があったが、ユナイテッドは東京行きを
シカゴから飛ばしているのでシカゴまでは国内線を使わねばならない。幸い搭乗手続きはス
ムーズに進んだ。
 ホッとして搭乗口のロビーでおにぎりの朝食を食べた。ガラス窓からいっぱいに差し込む
日の光は晴れた空の旅の安心を語るように感じられた。
 だが、シカゴ行きの機は、乗ってから飛び立つまで1時間も待たされ、シカゴらの東京便
は次の便に変更せざるをえない旅だった。私たちは大変戸惑ったが、そこに親切な乗客一人
が、シカゴの日本行きのカウンターまでいろいろと教えてくれ大変助かった。
 アメリカのビジネスマンらしい人で、東京へ行くのにこの時間帯のユナイテッドを良く使
うと言っていたが、その日はシカゴへ仕事で来たらしかったのに、私たちのために時間を割
いてくれたのである。
 「アメリカでは良くあることだから航空会社はあまり丁寧でないんです。」と言っていた
。その彼は、連絡先も教えてもらえぬまま、さばさばと立ち去っていった。
 私たちは心から感謝した。
 旅の終わりに、心にしみる親切を提供され、何と良い旅との思いを残す導きになったこと
か。感謝しつつ、自分たちが心がけなければならない大切な心配りを見直そうと誓って恩返
しにしようと思っている。
 人の心ほど大切にしなければならないものはないだろう。

 フライトは順調で、成田に着いたのは9月11日火曜日の16時丁度だった。自宅には1
8時30分に着いた。
 今回の旅は、カリフォルニアの農場風景や、ニューヨークの果樹園など夏から秋への自然
の舞台に触れたことがいつもと変わったイメージとして残る想い出になった。
 それに、シカゴで大変感動的な親切をいただいたことが喜びとして残る旅だった。
 

                                                           (風次郎)

  
  ヨセミテ・ビジターセンターのロッジ

           
      風次郎の世界旅』 トップページへ
      サンフランシスコ・ヨセミテ・ニューヨーク(1)へ
* 風次郎の「東京ジョイライフ」ホームページのトップへ
* 風次郎の『八ヶ岳山麓通信』へ
* 風次郎の『善言愛語』へ