風次郎の世界旅
 アフリカ南部の旅
(12)

        
                ケーブル乗り場からのテーブルマウンテン              頂上散策路          

12.テーブルマウンテンとカーステンボッシュ植物園

 
                        今日は市内から喜望峰までバスで巡るのである。
                       いつもより早めの朝食を済ませて8時スタートの観光ツアーに備えた。朝早いのは最初に向かうテー
                      ブルマウンテンは、ケーブルカーが混雑するし、強風や霧が発生すると待たされることがあるからとの
                      こと、その日は少し風があった。
                       プレトリアやヨハネスブルグに比べたら大分気温が低く、曇りり空のこともあってバスに乗り込むメ
                      ンバーは皆コートを着用し、最初に向かうテーブルマウンテンは高所で霧や雨に備えて携帯傘を持って
                      いた。
                       現地ガイドの男性ベンさんが紹介された。ドイツ国籍の由であるが、風貌体格それに言葉も日本人そ
                      のもので、日本で40年も暮らしたとのことである。この国に旅に来て気に入ってしまい、ガイドの草
                      分けになったと言っていた。
 
                       天気は上り坂のようだった。30分位市内を走り、標高300m地点のコル地区から頂上まで運行さ
                      れているロープウェイに乗るのであった。幸い、風もロープウェイの運行に問題はなく、少しの待ち時
                      間で乗る事が出来た。
                       1929年に運行開始したロープウェイは定員65名、頂上に行くまでの間に 360度グルッと回転し、十分
                      な眺望が得られることで評判だ。荒々しい岩肌はブッシュに覆われていたが、所々にエリカの花が咲い
                      ていた。ガスがあったが、街から海までの展望は開けていた。ゴンドラはロッククライミングを連想さ
                      せる崖に沿って登って行った。
                       終着点にはレストハウスがあり、また頂上への道路と散策路が整備されていた。散策路を歩き展望台
                      で周辺を眺めた。羽の裏が茶色の鳥が飛び交っていて観光客のそばに餌を求めて寄ってきたり、色々な
                      花が散策路を囲んで楽しませてくれた。

                       テーブルマウンテンは頂上が平らな山。ケープタウン市街を見下ろす標高1,000m 、幅約3kmの山頂が
                      平坦で市内から見あげるとテーブルのように見えることから名づけられたという。テーブルマウンテン
                      国立公園に指定されている。
                       西側には大西洋が望め、南部はバック・テーブルと呼ばれる低山が岬まで続いている。
                       山体はオルドビス紀の珪質砂岩で硬く、その下の柔らかい頁岩が浸食されたメサ地形、それより下に
                      は先カンブリア時代の変成岩と貫入花崗岩があり、300 万年前に海底から隆起した山であるとのことで
                      ある。 

                       下から見て想像するほど平らではなく、岩がごつごつしていたが見晴らしは良かった。ピンクプロテ
                      ィアンの花が目立って綺麗に咲いていた。北側の少し低い2つの丘はライオンが伏せているように見え
                      ることから、高い方をライオンズ・ヘッド、尻の部分は平日の正午に大砲を街に響かせるところである
                      ことからシグナル・ヒルと呼ばれているのだという。 
                       旅行者は世界中から来ているようで、色々な国の言葉が飛び交っているのだった。展望台からは、ネ
                      ルソン・マンデラ氏が27年も投獄されていたロベン島も見えた。インド洋、大西洋の彼方が霞んでい
                      たが、快晴になれば遙か喜望峰の灯台まで見渡せるという。
 
                       暫く展望を楽しんだ後、私達はロープウェイで山を下りて、テーブルマウンテンの東側麓にあるカー
                      ステンボッシュ国立植物園へ向かった。
                       入場口に近いところにネルソン・マンデラの胸像が来訪者を迎えていた。
                       そこは、ケープタウン中心部から13 km の距離にあり、世界有数の植物園と称される、と言うふれ込
                      みである。 
                       園内は36ヘクタールに及ぶそうで、岬の周囲の青々とした原生地域や、より乾燥した地域から、7,
                      000 種を超える植物が集められている、――ということは私達が観たのは先ず人気の公園部分にすぎな
                      いと言うことになるのだろう。
                       ベンさんの一つ一つの花や木の説明を聴きながら、整備された舗道をたどった。アロマガーデンやハ
                      ーブガーデンなど、なかなか日本では見ることは出来ない。
                       南国らしい葉の厚い植物、サボテンに似通った花、全般に赤、黄と紫が色鮮やかとの印象を受けた。
                       さらに、フィンボスウォークへと進路を行った。フィンボスとは南アフリカ固有種の低木の総称で、
                      舗道に沿ってそれぞれの植物の名前がわかりやすく表示してあった。また、ソテツの庭という処があり、
                      ヤシに似た古代植物の多様性を見ることができた。温室には巨大なバオバブの木があった。バオバブは
                      ジンバブエで野生のものを見たが、緯度が少し異なるここでは養生が必要になるのであろうか。
                       成る程、その土地固有の植物のみを扱う公共の植物園として、世界で初めて作られたとのことを納得
                      させる、南アフリカ固有の珍しい植物が豊富だった。

                                            ☆  ☆  ☆  ☆  ☆ ☆  ☆

                       そして、
                       アフリカ大陸の最南端へむかう。、私達のバスはまだ、広大なテーブルマウンテン国立公園の中を走
                      っているのであった。
                       インド洋と大西洋を結ぶ要衝の地に位置する半島は、太陽の国と言われるほど年間を通じて晴天の日
                      が多く、全体的に気候は温暖であるという。今朝の曇り空はすっかり無くなって、青空の下の草原を走
                      って行った。
                   
                                                                               風次郎
                      アフリカ南部の旅(13)へつづく

    
  カーステンボッシュ植物園                    南半球の春の花    

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