☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
  ★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
       
風次郎のColumn『東京楽歩』  
  (No316T−64)
     
                                           熱戦の甲子園高校野球大会                                                                                                                                          

                                                                                   2013年9月15日
          東京楽歩(No64)甲子園・夏の華

                               甲子園の全国高校野球大会は暑い夏の華だ。今年も一生懸命観た。
                                全国の地方予選を全勝で勝ち抜いてきた学校同士の戦いである。ここでの優勝校は
                              今年の全勝「負け知らず」ということ。そして2位以下は全てこの大会では1負のチ
                              ームになる。全力勝負、この栄誉の差は大きいけれど。
                               若さと純情無垢に満たされて、学校と地域の誇りを背負い展開する暑い夏のこの大
                              会の魅力は何者にも見逃せまい。
 
                               大会中、試合後にインタビューに答える監督はいずれも大抵優しい。選手を讃える
                              のみ、負けたら「全て私が悪かった。責任は私にあります」と語る。昨今話題の、時
                              には暴力も用いる強圧的指導なんてどこにも見当たらない。球場では、皆兄弟のよう
                              な雰囲気さえ漂うベンチを飛び出して、若者の元気な試合が展開していた。
                               毎年のことだ。この様はどんなショーにも勝ると言いたい。

                               今年。
                               技量は伯仲していた。だから結局チャンスの訪れたチームに軍配が上がった感の毎
                              日の試合の連続だった。
                               私は試合展開に「伯仲している美しさ」さえ感じながら、「若者たちは育っている
                              」と、そして指導者たちの振る舞いに「可能性と自由を与え、ひたすら応援するだけ
                              で良いのだ」と称賛を贈っていた。
                               そして試合が終わる。
                               日焼けして、汗びっしょりになってはしゃぐスタンドの応援団に、泥んこのユニホ
                              ームを着た選手が我先に駆け寄り、「ヤッタゾ!」と手を上げている。集団の美は、
                               當に「これぞ青春!」の図である。

                               「青春」、育まれれる日々。
                              その楽しさは立ち上がって、力を出し切ることにあるのだと思う。
                              人は知らずして作られていく。
                              明治の草創期、世界への可能性の中へ飛び込んだ福沢諭吉は、その指導に掲げる人
                             間像に、
                              1、哲人の思想
                              2、気高い心(気品)
                             そして次に、
                              3、才覚と頑張り  を掲げたと言う。

                              私はこれを私流に
                              @嘘の無い誠実な根本精神
                              Aバランスのとれた美学、品性      
                              Bチャンスを生かせる技量   と置き換えて自分を遠くから眺めることにしてい
                             るが、前途に社会性を認識しつつ個性を発揮していかなければならない若者の、溌剌
                             たる姿に溢れかえる甲子園は、知らずしてそれを学ぶ、何とも明るく、楽しいステー
                             ジだと思う。
                              今年も美しかった。

                              最終に栄冠を得たのは、群馬代表の「前橋育英高校」だった。
                              勝つたびに聞いた同校の校歌に「真、善、美」と謳われていることに興味を抱いた。
                              確かめはしないが、多分校風に掲げられているのだろう。これは故中村天風が告げ
                             るところの生命の拠所(心)たる「真」「善」「美」だと思う。
                              つまり「真」=「誠」
                                  「善」=「愛情」
                                  「美」=「調和」のことである。

                              爽やかな夏の祭典を思い出し、共感を得、若者が哲人の心意気を得て、のびのびと
                             生長することを切に願う。――この秋に。
                              
                                                                           風次郎                    


メルマガ・風次郎の「東京ジョイライフ」「東京楽歩」No65へ 
メルマガ・風次郎の「東京ジョイライフ」トップへ
風次郎の「東京ジョイライフ」ホームページのトップへ
風次郎の「八ヶ岳山麓通信」のトップへ
風次郎の「世界旅」へ