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風次郎のColumn『東京楽歩』
(No472T−118)
綱町三井倶楽部
2016年12月
東京楽歩(No118) 秋色・その2
12月になった。
東京の秋を楽しもうとそぞろ歩きをするのはこの時期が良い。空気が冷たくなって、
侘しさも感じながら、北国の冬便りを胸に抱いて風景を楽しむのである。
私は桜の紅葉が好きだが、今年の国立では丁度その頃風が吹いて、春に見事な花を楽
しませてくれた大学通りの桜は一日持たず散ってしまったようで残念だった。ただ、銀
杏の黄葉は今が最盛期だ。
銀杏は黄葉を残すのが少し遅く、また期間も少し長いので、秋の終わりを受け止めつ
つ眺めるに格好と思う。
国立の大学通りを眺めて歩くのは勿論だが、今年は、日本橋から大手町に向かう日銀
新館に沿った並木道と白金台の外苑西通りで、見頃の黄葉に遭遇する機会があった。
晴れた青空の下で、真っ直ぐに聳える黄色を放つ銀杏の風景は何とも言えない。
白金台は、松岡美術館から目黒通りに向かうあたり、お洒落なレストランやカフェが
舗道脇に並んでいたので、その一軒に暫し休憩して時を過ごした。
窓越しに見える銀杏の黄葉が、昼下がりの陽を跳ね返して周囲をさらに明るく照らし
ているようだった。
別の日には、三田の綱町三井倶楽部の銀杏を観た。
例年元同僚のK氏夫妻と会食をしながら紅葉を楽しむことになっているが、今年はモ
ミジがまだ少し早く、バルコニーから眺める大銀杏が見事で良かった。
綱町倶楽部は、名門三井家が大正初期に4000坪の敷地に洋式邸宅と和洋両風の庭
園を構築したもので、建物はジョサイヤ・コンドル、和式庭園は茶匠薮内節庵が設計し
たものである。大戦を免れた貴重な建造物と言われているし、ターナー等の絵もあるの
で、貴品に触れることも叶う。
綱町というこの辺りの町名も、ここの庭内の一隅にある古井戸が、京都羅生門の鬼退
治で勇名を馳せた四天皇の一人渡辺綱の産湯の水を汲んだとの伝説に由来するとのこと
である。
三井家の迎賓館として幾多の公賓や国賓をももてなしてきた館であろうか。
「光陰矢のごとし」を口にするまでも無く、月を違えると新年に移る。あと二十数日、
せめてしみじみとした思いの時をも大事にしたい。
風次郎
国立の銀杏
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