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風次郎のColumn『東京JOYLIFE』  
   No310(C-33)
     
   信濃境駅
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          中央線各駅停車 33.信濃境                                                   

                        右車窓から小海線の路床が遠ざかっていくと、列車はなだらかな八ヶ岳の裾野に広が
                       る水田や畑の間を進む。何故かこのあたりまで来ると列車の走り方がとてもゆっくりと
                       なるように感じる。古里に近づいたという親近感がそんな余裕をもたらすのだろうか。
                        ところどころに現れる小さな谷や雑木林は山梨県側の七里岩の上を走って来たあたり
                       で見る深い谷とは違って、山麓の裾野らしいやさしいものに見える。間近に八ヶ岳(こ
                       の辺りから西八つと呼ぶ)が見え続けることでホッとする気分が味わえるのでもあり、
                       次の駅から長野県の駅になることで私たちの地元感を意識するのでもある。
                        短いトンネルを抜けるが、次の左車窓は釜無川を遥かに見据える下り斜面に民家がか
                       たまっている。列車は文字通り県境、信濃境の駅に到着するのである。

                        同駅(しなのさかいえき)は、長野県諏訪郡富士見町境(さかい)にある。
                        1928年(昭和3年11月1日)旧国鉄の駅として開業した。駅名は開業当時の村
                       名である長野県諏訪郡境村に由来する。
                        中央本線を下って(実際には登って)くると東京方面から長野県に入って最初
                       の駅であり、JRでは当駅から西が長野支社管轄になる。(昭和62年)の国鉄分割民営
                       化により、東日本旅客鉄道の駅となった。隣の富士見駅管理の簡易委託駅であり、切符
                       の販売を受託した人が駅舎内部の出札口で常備券を販売している。素朴な田舎の駅であ
                       る。
                        相対式ホームが2面ありその間に2路線を有する。片方のホームは駅舎に接し、その
                       ホームともう片方のホームとは屋根つきの跨線橋で連絡している。
                        駅舎は開業当初からのもので木造、回廊を有する。数年前、この駅がTBSのテレビド
                       ラマ「青い鳥」で、豊川悦司演ずる主人公が駅員を務める「清澄駅」として撮影に使わ
                       れた。「清澄駅」の位置は撮影に使われた当駅と、隣駅の富士見駅の間にあるという設
                       定になっていたので一時有名になり、わざわざこの駅を訪れるファンもあったほどだ。
                        駅舎内部には待合所があり、冬にはストーブに火が入れられる。また、待合所には近
                       くの井戸尻遺跡で出土された土器や土偶の写真も飾られている。
                        井戸尻遺跡は駅の南500メートルほど、徒歩でおよそ15分のところにある縄文時
                       代のもので1966年(昭和41年)国の史跡に指定された。観光地として整備され、
                       井戸尻考古館や富士見町の歴史民俗資料館などの施設がある他、その時代の水源や復元
                       した竪穴式住居も見られる。また珍しい古代ハスが大切に生育されている。

                                   △ △ △ △      △ △ △ △

                        各駅停車の列車が、ガタンといって発車した。陸橋の下をくぐり、小さな谷を越え掘
                       割を抜けて、山あいへもぐりこむように走っていく。高冷農地と谷と雑木林の入れ変わ
                       る車窓が続く中央線最高地への上り坂である。春が訪れたばかりの頃であれば山桜、藤、
                       やまぼうしなどの花が車窓の雑木林の中にみえる。西側は赤石山系の釜無山、入笠山
                       と峰が続いて見える。
                        富士見までは2つのトンネルと、立場川を渡る高い鉄橋を超えていくのだ。                                                                                                     風次郎                                                         

      
           井戸尻遺跡     

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