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風次郎のColumn『東京JOYLIFE』  
   No260(C-16)
  
 JR初狩駅
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                                                     2013年冬期
中央線各駅停車16.初狩
                                                  

                      大月駅を出ると左手に富士山麓鉄道の路線が離れていった。まだ暗闇の中の山合を行
                     く列車の旅はいつもの富士見通いの旅である。
                      初冬、気温も氷点かと思わせる外気の冷たさが車窓の向こうからも覗われる。薄明か
                     りの中を目を凝らして眺め続けていた。

                      列車は桂川に沿って山あいの谷を走る。
                      街を抜けて大月橋を渡るあたりからは、昼間だったら谷間の民家の向こうに超電導磁
                     気鉄道実験センターの小さな建物と、リニア実験線の橋が見えるはずだ。
                      私は習慣でそちらに眼をやっていく。ほとんど必ずこの習慣を怠らず注視するが、ま
                     だリニアを見たことはない。極めて希少なタイミングでなければ捕まえられないのであ
                     ろう。
                      桂川は二手に分かれ、そのリニアの下を抜けて南側の山中を源流に向かう本流という
                     べき鹿留川と、列車が辿る国道20号線、中央高速道と並行して笹子へ向かう笹子川と
                     なり、八ヶ岳から富士に至る富士火山帯の中心地帯の山中の水を集めるのだ。

                      車窓から北側、下に国道20号線を見ながら、中央道大月ジャンクションを過ぎると
                     少し両側の山が迫るところを通るが、その先は集落ですぐに初狩駅に到着する。

                      初狩駅は、山梨県大月市初狩町下初狩にある、JR東日本・JR貨物、の駅である。
                      島式ホーム1面2線を有する地上駅である。
                      今の駅のホームは元は通過線路になっていたところに造られたもので、以前は駅舎の
                     ある場所のホームへ入っていったのであった。当時、中央本線にはあちこちにあったス
                     イッチバックという構造で、構内の大月寄りで本線から分岐した着発線と側線が駅舎の
                     脇、笹子方面(旧ホーム跡)へ伸びている。
                      かつての中央本線にはこの付近だけでも笹子駅、勝沼ぶどう郷駅(旧勝沼駅)など多
                     数のスイッチバック構造を持つ駅が存在した。これは路線が急坂であるということだ。
                      ただしこ駅に残されているスイッチバックは今も機能している。当駅の付近に東洋一
                     の規模といわれた砕石工場(甲州砕石)があり、当駅から専用線がのびているため、こ
                     の設備が必要なのである。鉄道には砕石(バラスト)が欠かせず、JRは、この駅の側
                     線脇に保線基地を有し、その運搬の工事列車が発着するための設備として残されている
                     とのことであった。

                      かつては当駅に停まる旅客列車もスイッチバックをしていた(昭和43年まで)。
                      現在の旅客用ホームは駅舎などより少し高い位置にあるためホームから駅舎へ向かう
                     には、まずホーム中ほどから階段を下りその後地下通路を通る。すると側線が残された
                     場所に出、そこから構内踏切(旧ホーム跡)を通って行く。
                      駅舎は1951年(昭和26年)に竣工した木造建築。駅事務室の一部のみが2階建
                     てある。
                      待合所には出札・改札窓口があるが自動改札が未設置である。大月駅管理の東日本環
                     境アクセスによる業務委託駅である。工事列車発着時には大月駅からJR東日本の社員
                     が派遣され、信号取扱業務や入換業務を行っているということである。





                                                                           風次郎           

  
初狩駅ホーム・右奥がスイッチバックの頃からの駅舎
        

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