近くの公園にある楠の大木
Music
by Music Cafe-Megumi Ichihara
(挿入曲 モーツアルト ソナタK331)
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風次郎の『善言・愛語』
――日々心の修養の為に――
Tokyo Joylife No520(A018)
「より良く人生を生きたい」
これは誰もが望むことだと思う。
しかし、これを実現することはなかなか難しい。そう思いつつ日々を過ごすことが人生そのも
ののようにも思う。
だから心の修養を心掛けるということなのだろう――。
風次郎も凡人として、生き方を事につけ思い巡らしている。
そんな日々の中で留めたい珠玉の言葉を見つけたり、注目して記してみたいと思う。
どうか読者の方々も賛同いただけたなら、生き方の中へ加味していただきたい。
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2018年3月2日
20. 君の名前を
風次郎
yahfuujiro3@yahoo.co.jp
ффффффффффффффффффффффффффффффф
君の名前を彫り給え
やがて天までとどくほど
大きく育つ木の幹に
大理石と較べたら
立木の方が得なんだ
彫りつけられた君の名も
一緒に大きくなって行く
―― ジャン・コクトー ――
『偶作』と題する堀口大學訳の詩である。中学生の頃見つけ、好きな詩だと決めて自分の心の
中に置いていた。
木に彫った名前が本当にどんどん大きくなっていくのを確かめたことはないが、将来を見上げ
て天まで届くほど大きくなる立ち木に、自分の名を刻めば一緒に大きくなれるような気がしてな
らなかった。自分で自分が育つことを期待する、そしてそれを客観的に眺める夢のある詩だった。
コクトーも好きになった。
転じて自分の名を汚さないように、彫り付けるときは(仲間に属するときなどは)善良な、雄
大な方向を目指さなければならないと思ってきた。実際これが大問題であることが分かってきて、
大人になってからは、余計に意識せざるを得なかった。
那須辰造は子供たちに向けて別の訳を出している。
君たちに
ジャン・コクトー
いつかは天まで とどくほど
大きくなるような 木の幹に
君の名前を 彫りたまえ
大理石に 彫るよりも
そのほうが ずっといいのだよ
名前も いっしょに のびるのだ
(岩辺編著『子どもたちに詩をいっぱい』旬報社より)
私は76歳。最早自分の将来に期待するだけの余裕がない年に至った。年の功なりに現実も理
解できる。
若木に名前を彫りつけても、木は幹の中にそれを包み込んで消してしまったり、木の皮は小さ
な傷跡を残すに過ぎないであろう。しかしこのロマンの世界は、大きな青空にみどりの葉をいっ
ぱいつけて手を広げているような大木が、吾を育むように励ましてくれそうなPoemである。雄々
しく何とも清々しい。
*ジャン・コクトー (Jean Cocteau, 1889年7月5日 - 1963年10月11日)
は、フランスの芸
術家。詩人、小説家、劇作家、評論家として著名であるだけでなく、画家、映画監督、脚本家と
しての活動も行った。自身は中でも詩人と呼ばれることを望んだという。
コクトーと画家のピカソ、香水で有名なココ・シャネルとは親友仲間で、3人はコートダジュ
ールで過ごすことが多かったと言われる。
コクトーは1945年、代表的映画作品『美女と野獣』を監督。1955年、アカデミー・フランセー
ズ、ベルギー王立アカデミーの会員に選出された。1960年にはアンドレ・ブルトンの反対を受け
ながらも「詩人の王」に選ばれている。「愛の賛歌」で有名なエディット・ピアフのファンであ
り親友でもあったコクトーは1940年にエディット・ピアフのための演劇『Le Bel Indifferent』
を書き、ピアフに敬意を払って建てた教会もある。1963年10月11日、エディット・ピアフが癌に
より死去。それを知ってコクトーは多大なショックを受け、その日の夜就寝中に心臓発作を起こ
し急死。あたかもピアフを追いかけるように亡くなってしまった。二人とも没年月日は同じであ
る。
風次郎
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