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Fort Mchenryの旗の下で
良く晴れた本当に抜けるような広い綺麗な青空の日だった。
好天は旅の印象をさらに良くする。 気温も高く、むしろ暑いくらいの日々がつづいて、そよ風が爽やかで気持ち良かった。
出発前にボルチモアの知識を得ようと有楽町の米国商務省観光局に行ったのだが、あまり多くの資料は無く、 合衆国全
域に関する案内書の一部をコピーできただけだった。
旅行から帰ってもう一度訪ねたら、そこにはメリーランド州の良い地図があったのだ。先に気づかなくて残念だった。
ボルチモアの駅は、ホームから陸橋のようになった階段を上がるとすぐに改札口があり(AMTRAKは車掌のチェックのみで
入出場はfree)エントランスにつづく ホールがあるのみで解りやすかった。
Mr.マクナランとわたしたちはお正月以来の再開をした。Don.Mcは家族連れで来るかと思っていたが彼一人だった。
私はマクナランと再会の感激の挨拶をする筈が、英語の語彙に詰まっているうちに、あれやこれや感情の高ぶりで言葉を
交わしてしまい、荷物を運んでもらって氏の車に乗った。
ボルチモアは80万人の都市、ボルチモア駅はこの地方の中心駅でもあり大きな建物群を想像するところだが、年季の入
ったこじんまりとした建物が並んでいた。
駅を出るといくつかの坂があり、道路こそ広いが建物は古く茶けたものが多いと感じた。アメリカらしい白い高い建物は目
立たなかった。大学の施設の脇を通り、Donの車は港に向かって行った。
工場の事務所や倉庫が続き人気のない真昼の港は殺風景な感じがした。やがて道路が岸壁を見渡す水辺に差し掛かる
と海の色が爽やかさを取り戻させた。近く何かの祭りがあるらしい、その広告の幕を引っ張った飛行機が港の上空を旋回し
ている。
Fort Mchenryは緑に覆われた公園でMr.Donの話だと休日はfamilyの憩いの場になっているとのことだ。
アメリカが独立後英国に脅かされ、1812年ボルチモアの戦いが起こった。一夜の戦いを捕虜の身で艦上に明かした
Francis Scott Keyは、朝のFort Mchenryにはためく星条旗を見て「Star Spengled Bannar」を書いたのであった。その詩
は1931年国歌に指定されたのである。私はここがアメリカ合衆国国歌発祥の地であることを知った。
私達はVisitor Center でワッペンを付け、遺跡のような古いPentagonnに入った。
5角形の星の形をした砦の中には、今日の星条旗をはためかせる掲揚塔があり、周囲には当時のままのおびただしい
砲台が海を向いて戦いの面影を残していた。
Mr.Donが幽霊も出ると説明した囚人牢には、女学生がカメラを据えて顔に泥をつけてまで熱心に研究取材していた。
兵舎、司令官室、下士官の部屋、弾薬庫などがあった。
気のよい保守係が居て、旗の下で3人揃って写真を写してくれた。