BGM Music Factory
Glorietta の瀟洒なResidence Glorietta Elementaly
School
毎日夏のように気温が上がるが湿気が無いのでとても爽やかだ。午後は庭に出て椅子
に寄りかかり日課のように空を眺めて過ごす。
こちらに来てから晴天続きで、カリフォルニアの青空はとても綺麗だ。時々白い雲を
少しだけ浮かべるが長くは続かない。気付かぬうちにどこかへ消えてしまっている。
庭には三層の丸い枠を重ねたような噴水があって、ポチョポチョと音を立てている他
は音も無く、たいがい静まり返っている。藤棚の向こう壁際の薔薇が、やや日陰になっ
た軒から薄ピンクの花を並べてそれなりの彩を添えている。こじんまりした良い感じの
庭だと思う。
お隣側の敷地に大きな松の木が何本も立っているのだが、その樹から落ちてきたと思
われる松ぼっくりが転がっていた。拾い上げてみると15センチ程もあり、手のひらを
覆うほどの大きさで、松の実こそ見当たらないものの見事な形である。艶のあるニスを
塗って仕上げたら飾り物に使えそうだとしばらく眺めていたが、お土産に持ち帰ること
にした。ともかくこんな大きな松傘には初めてお目に掛かった。
庭で空を見ながら一時の瞑想の時を過ごしたのち、外に出てオーチャード通りから北
側の林の中を延びるグロリエッタ通りを歩いてみることにした。
住宅続きであるが、それぞれの敷地は300坪から500坪はあり、林の中の邸宅で
ある。その広さは、この辺りでは当たり前のようだが、狭い宅地に暮らす日本の私から
見ると、とても贅沢な高級住宅地と思われる。こういうのを「レジデンス」と言うのだ
ろう。それにしても林地は良いとして、芝は育ちにくいし、庭の手入れも水やりも、大
変だろうと思う。長男の借りている屋敷は200坪くらいであるが、それでもオーナー
は月に一度庭師を入れ、水撒き用のスプリンクラー(毎日定時に作動する)を設置して
いるのである。
グロリエッタ通りはハイウェイへ向かう時に通るので道路脇の様子は判っていた。私
は車窓で見た近くの小学校を思い出して、そこを目的地にして歩いて行った。
20分ほど丁度一汗掻く程歩くと運動会のトラックが描けるくらいの芝生グランドの
向こうに小学校の校舎が見えるところに着いた。そこは校庭側の通用門で、その入り口
には「校庭は生徒が使っていない時は何方でも御利用下さい」と掲示されている。――
開放的なんだな――と思いながら入って行った。
午後2時半過ぎだった。
既に授業は終えて放課後の学校は静かだった。校庭に飛び出した一人の男の子がこち
らに向かって走って来て、私に向かって手を振りながらグランドを駆けて行った。
子供たちはどこの国でも可愛く無邪気だ。
グランドを過ぎると一段高く上った建物の右手に校門(正門)があったのでそちらへ
廻ると「 Glorietta Elementaly School」の表示があった。さらにその先は土手になっ
ていて、その上に課外活動にでも使えそうな道がついていたのでそこを辿ると校舎の全
景が見渡せる場所があった。私は西陽の陰になった草の上に腰を下ろしてしばらく眺め
ていた。
校門のある本館から2筋の平屋建ての教室棟が延び、入ってきた校庭の方に体育館ら
しい大屋根の棟が配置されている。本館のすぐ後ろにブランコなど2〜3の遊戯設備が
あり、広場には子供たちが遊んでいた。その脇には一部屋の建物があって、教師かPT
Aらしき人達が児童を相手にしている様子が伺えた。恐らくは日本でも行われている保
護者が迎えに来るまでの放課後を過ごすための場所であろうか。
ときどき親子が連れ立って校庭の方へ帰宅するらしく歩いて行く姿もみえ、元気に叫
ぶ児童の声も響き渡って放課後とは言え学校の気配はまだ残っているのだった。
土手の先へ行ってみると、林があり小川の流れる坂に幾つかのベンチが作られてあっ
た。野外で授業が行われるのに恰好な場所が設けられているのだなと思った。こんなと
ころで鳥の声をききながらはしゃぐ子供たちに自然界の話をする先生や、それに聴き入
る学童達の嬉々とした光景が想像され、環境を愛でるのであった。
孫娘ミサはニューヨークで Elementaly Schoolを終えたからここには通ったことはな
いのだが、私達はニューヨークで何度も学校へ送り迎えをしたことがあるし、行事にも
参加した思い出がある。
やはりひたむきに学校を親しみ元気に無邪気に過ごしている小学生の姿は懐かしく映
る。そんな風に思いを連ねながら、私は林の中を歩いて再びグロリエッタ通りへ戻った
のである。
陽はかなり傾き、通りは西側に続く林の影で凌ぎ易くなっていた。
家々の生垣に咲くキョウチクトウや、スモークツリーの花を一つ一つ愛でながら、午
後の散歩を愉しむのだった。
風次郎
Glorietta通りに咲くSmoke Tree と 夾竹桃の花