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快晴の成田である。
12時50分発のトルコ航空51便は順調にテイクオフした。
5月はじめからメキシコ発の新型インフルエンザが流行していてWHOは流行抑制の為フェイズを更にあげて世界的に強化
する最中であった。
はなと二人の海外旅行は体力的なこともあって、このところ8日以内にしようと決めていた。その外、トルコへのツアーは、直
行便を使いたいとか、行程中に夜行列車は使いたくないとか、ある程度のレベルのホテルに泊まりたい、など希望をあげると
適ったツアーはなかなか無かった。
やむをえず9日日程の某社のツアーに申し込んだのだが、このインフルエンザの影響もあってか3週間前に催行が中止に
なってしまった。申し込み時は大人気で7月の日程までどこのメニューも満員状態だったのにである。
思い立ったことを諦めるのはなんとも残念だったので、片っ端からPCを駆って旅行社を当たっていくと、やっとのことでHIS
社に催行決定済の8日間コースに空があった。直行便、そして夜行列車無しである。
5月31日、出発が月末の日曜日発ということで少し穴だったのかも知れない。
インフルエンザは私たちも気にはなった。毎日うがいや手洗いに気を配り、体調を崩さぬように懸命に過さざるを得なかったが、
幸い好調でこの日を迎えたのである。
成田空港はいつもと違ってごった返しの風景はなく、空いている感じがした。
私たちも日暮里で京成電車に乗るときからマスクを着用したが、空港ビルはやはりスタッフも乗客もマスクの顔ばかり、HISの
このツアーの面々18名も皆マスクでしっかりとお互いの顔を確かめる術もないまま機上の人となったのである。
席に着くとほとんどの人がマスクを外した。乗客は定員の半分程度と空いていた。
機内では安定飛行に移ると、それぞれ席を移動してゆったりと寛げる状態が作れるほどであった。
エコノミークラスでこういった例は稀であろう、とても楽なフライトであった。
トルコ航空に乗るのも初めてだったが、全日空がコードシェアー便として週3往復を飛ばしているようだ。今年の1月にアテンダ
ンス解雇騒動があったのでちょっと気になったが、乗っていたスタッフには一人の日本人が加わり、対応も丁寧で感じが良かった。
それに、最近アメリカ便などではほとんどなくなった新聞のサービスや、アルコール類のサービスがあって昔気質のリッチな旅を
思い起こさせてくれた。
日本からは昼間の飛行旅である。
飛行時間は行き13時間帰り12時間のダイヤで組まれているが、イスタンブールには予定より1時間も早く着いた。
着陸前の1時間ぐらいの間、私は窓から下の様子を眺めて過した。飛び立った時には下は一面の白い雲に覆われていたのだが、
それはまったく消えていた。ロシア圏の南部であろうか、湖沼の多い、内陸を飛んでいるのがよく見えた。
黒海上空にかかると、西に向かう飛行機の窓からは、海面を射す夕陽がキラキラと輝きを反射させているのが見えた。その輝き
の向こうに複雑な海岸線が現れ、機が次第に高度を下げていくにしたがってボスポラス海峡の形がわかった。
いよいよ東西の架け橋といわれる国、トルコの大地がぐんぐんと目前に迫り、イスタンブール、アタテュルク国際空港に18時40分
の着陸であった。
機を降りてターミナルビルへバスで向かう。
夏時間の夕方7時はまだ夕陽に映える空港の様子を伺うに十分だった。海に近い空港は広々とした平地にあり、思ったほど大き
くは感じなかったし、ターミナル付近に待機している飛行機はほとんどがトルコのものであった。
聞いていた通り、入国審査も、通関も極めて簡便で、インフルエンザ対策の為の問診票がちょっとわずらわしかった程度に思った。
日本での両替が難しいトルコリラを得る為に、皆バスに乗る前に両替窓口で得て、市内へ向かうツアーバスに乗り込んだ。
ほとんどのメンバーは、もう忘れたように風邪対策のマスクをしていなかった。
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イスタンブール・アタテュルク国際空港(2)