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風次郎の『八ヶ岳山麓通信』No82

       
       槿(むくげ)の花
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                                                2004年8月28日
                   コスモスと槿
                                                     風次郎
                                                  fuujiro@jcom.home.ne.jp

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盆が過ぎ朝夕の涼風が短い高原の夏の終わりを装う。
 虫の音が一段と激しく広がる宵の静けさは、寂しささえも漂わせる。
 まだ日中の陽射しは強いから、花々は競って咲いているように見えるが、
盛夏に華やかさを添えた百合や紫陽花は勢いを失い、枯れ花を残すのみ。
 一方で槿(むくげ)が、八方の空に向けて手を挙げたような姿に、
白や紫の花を咲かせて見事だ。
 そして、道端の土手や、畑の脇にほぼ同じような形で勢い良く
咲いているのはコスモスである。
 「コスモス」は日本の文字では「秋桜」と書かれる。
花の形が桜に似ている。
なるほどと思う。
 「コスモス」の由来はその語源が宇宙、調和、秩序を表すギリシャ語である。
 今、オリンピックが開催され、世界の人々が集まり、日本の選手も大いに
活躍しているアテネにも沢山咲いているだろうか。
調和と秩序があってこそ世界は楽しいと思う。
 語源はともかく、原産はメキシコだそうだ。
日当りさえ良ければ、やせ地の方が丈夫に育つという。
これも逞しくてよい。

 槿がお隣韓国の国花であるということを知ったのはソウルの郊外を歩いていて、
彼の国民性の逞しさに心を奪われていた時の事だった。

 両方の花とも、日が短くならないと花を咲かせない短日植物であり、
両方とも逞しい素朴な花のように思う。
白や薄紫が花の基調の色であるところも似ている。
 異なるのは一方が草花で、一方は木であり、
したがって葉や花びらの形が違う。
もっともこれは大きな違いではあるが。

 この花たちが風景に現われる頃の高原は、晩夏である。
 盆を送り秋の装いの始まる、輝いた夏を納めるしめやかな季節と思う。

 私の母は、その暑かった夏、8月の終わり、
台風の襲来を予報されていた日に逝った。
 今週末は7回忌を営む。
 コスモスや槿の紫を眺めながら、
母の好きだった桔梗の濃い紫に目をやった。
      
                                                      風次郎       

              

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