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      風次郎の『八ヶ岳山麓通信』 No276

    
      2019・4・08の八ヶ岳

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                     旧甲州街道記(1)                                             2019・14

                                今年の4月は寒い日が多い。東京で花見をやって富士見に来てみると冬に逆戻りした
                               ように白い雪をかぶった八ヶ岳が浮かんでいた。朝の寒さもまだ氷が張るほどで、散歩
                               するにも手が悴んでしまう。
                                それでも晴れると流石に日中は暖かくなり8日には畑に出て、ネギやジャガイモの植
                               え付けの準備をした。3月半ばに一回鍬を入れたし、霜が降りることがあってももはや
                               下地が凍っているようなことはない。
                                畑の下ごしらえは消石灰や堆肥に変わる元肥を撒いたて、鍬を入れ直し畝を立てる準
                               備をするのだ。子供の頃はあまり家の手伝いもせず、勤めが終わって親がいなくなって
                               からの畑仕事だから、畑仕事と言うのもおこがましいが、友人から聞いたり農協の店で
                               聞いたりして、少しは手順が解ってきたということか。
                                しかし、週末東京に戻るとまた寒波がやってきた。聞けば富士見は15センチも雪が
                               積もり、一面の銀世界だとのことだ。国立の我が家の近くから眺める富士も裾野迄真っ
                               白く浮かんでいる。この分では八ヶ岳山麓の桜は、例年通り5月の連休あたりになるだ
                               ろう。
                                東京に戻ったのは9日だった。風はあったが、良い天気だった。
                                遅い信州の春だが、山梨県の甲府盆地では丁度桜が見頃である。それに好天に恵まれ
                               れば街道筋の富士は格別であろうからと、久し振りに高速道路を離れて旧甲州街道を辿
                               ることにした。
                                晴れさえすれば、富士山は道路に限らず中央線の車窓でも日中を通して美しく輝くの
                               が見える。県境の峠、富士見からは甲府盆地への南向き下りだから、正面にこの霊峰を
                               眺めつつの運転で快適であった。
                                高速道路ができて一般道をあまり使わなくなったので、たまにはのんびりと昔を思い
                               つつ物見遊山気分で帰るのも良いだろうと思った。
                                北杜市、韮崎から甲府盆地に入るまでは釜無川に沿って走る。富士は絶景であった。
                               がしかし、雄大な富士の眺めはここまでである。
                                甲府に入ると、盆地南部を覆う釈迦が岳などの山岳高地にさえぎられてところどころ
                               で峰がちょこんと見えるだけである。ただ盆地は西側に山並みを超えて南アルプスの峰
                               々を隈なく見渡すことが出来る。こちらも当然ながら、白い雪をいただいた凛々しい姿
                               であった。

                                国道20号線(甲州街道)は元は竜王(甲斐市)から甲府市内を甲府駅の近くを通り、
                               JR中央線に沿って酒折駅を見て、石和温泉(笛吹市)あたりから勝沼(甲州市)に向か
                               っていた。
                                市内を迂回する甲府バイパス勝沼バイパスの完成で、交通難は解消されたが、今やそ
                               れも及ばなくなって、交差点はどこも渋滞している。中央道はこのバイパスをさらに大
                               きく巻いて笛吹川の南に位置しているのである。
                                私は国道20号線バイパスを使ってこの3つの道路がほぼ合流する勝沼大善寺付近か
                               ら日川の谷に沿って甲斐大和に向かってへ登って行った。
                                そこからは旧態然のうねった山道、途中の山間にはいくつもの部落がある。ほとんど
                               の車は中央道を使い、列車は笹子トンネルで山を抜けていくので、道に沿っている家並
                               みもいささか寂しい映りである。
                                  
                                                                                風次郎

                     
                                      
                             
              韮崎付近からの富士(2019.04.09)                                                                   

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