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風次郎の『八ヶ岳山麓通信』 No269
     
 新年の朝の八ヶ岳

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                     新年・山麓行                                                 2018・1


                               陽が射す新年の明るい日であった。
                               富士見へ出かけるのに中央線に乗るのは普段殆ど一番列車であるが、今日は新年の南天寮
                              の様子を見るために思い立って9時過ぎに家を出て列車に乗ったのであった。

                               甲府を過ぎるといつものように車窓は左南アルプス、右八ヶ岳である。
                               只、その日の南アルプスはその北端の甲斐駒ケ岳までやや荒れ模様を想像させる雲の下で
                              あった。平地は晴れていても、山は山、駒ケ岳は雲に覆われてまったく見えなかった。日本
                              海側の天気は良くないのだろう。
                               その雲は雪の中腹から湧き盛り上がるように嶺にかかって雪模様を連想させた。
                               一方、南側から眺める位置を走る列車から眺める八ヶ岳は、嶺の向こう側に雲を背負って
                              はいるが、陽に当たった稜線を白く光らせて凛々しい冬の姿であった。
                               その上空は澄み渡った青空であった。
                               山腹の大半を占めるカラマツ林や落葉樹は葉を落として、ボウボウとした地面を雪が覆い
                              灰色の広がりに映る。
                               ところどころに固まる常緑樹の場所を除けば、山肌のほとんどは雪原なのであった。

                               暮れに見た里の雪は融けて、山の雪の白さに呼応するかのごとく、田んぼの土手なども枯
                              草がやわらかな薄茶色に陽に照らされて、静かに美しい。
                               早朝の車窓と違って、昼日中の風景も捨てたものではない。
                                                       
                                                         ○

                               暮れに降った雪で白かった南天寮の庭も畑の雪も無くなっていた。昨暮に見た雪は根雪に
                              なるかと思ったのだがそうではなかったのだ。昼の庭も明るかった。
                               新年にふさわしいと思った。

                               しかし、やはり山の天気だ。
                               南アルプスの様子からすると昼から下り坂になるに違いないと思った通り、2時を過ぎる
                              頃から一転して灰色一面の空に変わり、八ヶ岳も上半分は雲の中に入ってしまった。
                               昼前あんなに青く澄んでいた空はあっという間に変わってしまったように思えた。
                               南には、霞みつつも白い雪の富士が見えていたのだが、それもすっかり見えなくなった。

                               冬山の天気だから仕方もあるまい。と、私はその空の下の街を歩き尾根道へ出てしばらく
                              山へ向かって歩いた。
                               見慣れた山麓の高原はいよいよ厳寒を迎え、これから2月の中旬まで寒い気温の上がらな
                              い時を過ごすのである。雪が舞ってきた。

                               晴れた朝から、雪の舞う夕暮れまでのドラマのような1日だった。
 
                                                                            風次郎

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