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風次郎の『八ヶ岳山麓通信』 No213
諏訪湖の花火(諏訪市観光協会より)
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2011年09月04日
夏の終わりに(2)
風次郎
fuujiro3@jcom.home.ne.jp
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2.諏訪湖花火
http://www.geocities.jp/yahkoba/tusin213.htm
東京の友人E氏が、「是非一度諏訪湖の花火を見たい!」と、春から言ってきてい
た。
私は土浦では霞ヶ浦の花火、秋田では大曲の花火も見た経験がある。長岡は未経験
であるが、地方の花火の醍醐味は夏の風物として最高である。東京近辺の花火はいず
れも住宅密集地に近いので、大型な玉が打ち上げられないから、スケールで地方の大
きな大会にはとうてい追随出来ないのである。
しかし、霞ヶ浦も大曲も諏訪湖の花火には及ばないと思う。
地元意識で言うわけではないが、確かに諏訪湖の花火は素晴らしい。是非当方も
見せてやりたい。が、ちょっと躊躇した。
諏訪湖の花火大会は5〜60万人の人出で朝から一日中諏訪一帯の交通が混乱する
のだ。ホテルは1年前でも予約が難しいし、諏訪湖周辺に泊まるのは知人でもない限
り易しくないから、会場へは列車で行くが、帰りの列車に乗るのには2〜3時間の立
ち行列を覚悟しなければならない。これが、後味が悪いのである。
「それでも良いか?――」との問いに、E氏は、勿論覚悟の上、と胸を張ったよう
な返事なので諏訪の義兄に頼んで湖畔の席を確保してもらった。
諏訪湖花火は初島とそれに並べて設置された湖上の打上げ台との2ヶ所を使って1
0分以上かけて横延長2000mの光の滝の舞台に繰り広げる壮大なドラマ、フィナ
ーレを飾る仕掛けとスターマインが、随一の見処である。
はたして、E氏は15日の朝、青梅線の某駅長であるという友人と連れ立って東京
を発ち、南天寮にやって来た。
昼に信州そばを食べながら聞くと、2人とも諏訪は初めてとのこと、車で早めに出
て白樺湖から霧が峰の高原ドライブを楽しんでから、諏訪へ下り、車を義兄に預けて
会場へ向かおうとのことにした。霧が峰は初夏のニッコーキスゲが有名だが、その季
節はとうに過ぎて、マツムシソウが咲き始めているかなと思ったが、まだ早かった。
ドライブは草の香りと雲が沸く八ヶ岳望岳のひと時を楽しむうちにまずまず過ぎた。
街に降りて、一番先に、もうごった返している人を掻き分けて駅に向かい、帰りの
列車の切符を買い入れた次第である。
湖畔までは15分の道のりであるが、お祭り気分の男3人歩きでは、ついそぞろな
歩みとなるのはやむを得まい。道路に張り出して営業中の屋台に席を占め、中休みの
「のどごし」で一息ということになる。
湖畔の席に腰を落としたときは汗だくの体に、湖からの夕風がまことに爽快に寄せ
る心地よさが味わえるのであった。
さらに「のどごし」はその後も、今度は腹ごしらえ宜しく美味を頬張りながら続い
た。
夕暮れ7時キッカリに開始した花火大会の、いきなり尺玉の「ドカン!」の音が汗
をも吹き飛ばす快感を伴い、暗くなりはじめの空の煌びやかな花火模様に見惚れるの
は私も久し振りだった。
花火も日進月歩、年々歳々変化、高度化し、打ち上げ技術もIT化され、プログラ
ムの展開が計算されつくしたテレビの番組のように、時間を空けずにどんどん進むの
も良い。プログラムごとに、解説のアナウンスがあるが、それさえもくだくだ煩わし
いように思う。が、お金も掛かることだろうからスポンサーへの手前、これ以上縮め
ることは叶わぬことだろう。
今年も19時開始〜21時終了はきっかりの展開だった。
各番組は尺玉数発を軸にしてスターマインを小気味良く気前良く、前後左右に飛ば
すといった形の構成である。
35番組が、たったそれだけの構成を巧に組み替えて、新作の花火技術をそれぞれ
に取り込み、歓声を誘い続けるのであった。
打上げて開いた大菊も100mを超える花火の先端で、さらに変化して次の炸裂を
起こし、そこに流れ星や風鈴などを生じたり、別の彩色の小円を描いたりするのだ。
その千差万別の展開が1発毎の花火師の腕、芸の見せ所だという。
音の位置も時には以外性があったり、開き方も昨今は綺麗な円形ばかりが良いので
はなく、楕円、ひょうたん形、ハート型などの模様も描かれるのであった。
爆裂とともに四方八方に飛び散るのが花火の命であるから、花火師は命懸けで炸裂
を試みたのであると言われて来た。ところがこのところのIT革命によってPCに組
み込まれたプログラムと導火線の改良が花火師の想い浮かべる芸術を、より詳細に正
確に展開できるようになったそうである。さらに遠隔操作による点火、引火が可能に
なったため、殆どが打上げの危険を離れて花火芸術の実現に集中できるようである。
しかし、諏訪湖の花火の醍醐味は他にひとつある。
何と言っても「水中スターマイン」と言われる湖上半円形の大菊は、孔雀の広げた
羽のように半円の広がり、半分は湖中に花開くと言われる。水上炸裂で数十発が左右
から花開きつつ近づき、合体して終る。題して「キス・オブ・ファイアー」。全国唯一、
しかも湖上の炸裂音は水波となって湖岸に達するから当に特異な音響である。
美しい。今回も見事であった。
勿論、家路は毎回の予想通り苦難の旅路、上諏訪駅にて臨時列車に乗れたのは12
時に近かった。鉄道員であるE氏の友人は「中央本線に今だに単線区間(茅野−岡谷
間)があるのは驚き」と語りつつ、臨時列車の運行方法にいちいち批判的であったが
(毎年のことだし、どうしてもうまくいかないのだろう。サラリーマンは何処の社会
でも他人の批判をするのは習性で致し方ないか――)確かに単線区間のことは地元民
として不名誉に思った。彼は旧国鉄時代本社勤務もあった要人であるから、「地元民
として、何とか善処してほしい」と頼んで置いた。
――まあ、何ともなりはしないだろう。なるなら、とうに何とかなっている筈だ。
兎に角、夏のイベントとして花火は最もエキサイティングな風物詩。
今年の夏はそこに身を投ずることが出来て良かった。E氏にも感謝しなければ―。
(風次郎)
水上スターマイン(諏訪市観光協会より)
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