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風次郎の『八ヶ岳山麓通信』 No190

 
いよいよススキの秋
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コウロギ                          
                                                    風次郎
                                                  fuujiro@jcom.home.ne.jp

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暑さ寒さも彼岸まで、とはよく言ったものと思う。
 秋分の日、秋のお彼岸となるが、厳しい今年の残暑も北から来る秋の前線で押
し下げられて、関東以南まで涼しい日になる模様だ。
 昨日はこれでもかというほど残暑の踏ん張りで、富士見の気温も27〜8度ま
で上がったなか、私も一月ぶりに土手の草刈に汗を流した。
 その疲れが残暑を乗り切ったような気がする心地よい疲れで早く床に入ったら、
2時頃に眼が覚めてしまった。
 廊下の窓から東の空にオリオン座が眼に入ったので、少しガラス戸をあけて冷
気を入れつつ眺めていると、庭の繁ったススキの株の向こうからコウロギの声が
聞こえてきた。
 暑いと言え、9月も下旬である。
 お盆の頃は騒然というほどに聞こえるコウロギの声はひとつふたつになってし
まった。
 秋も後半に至るということか。自然の移り変わりは着実である。

 コウロギの鳴き声は優しく響く。殊に夏の庭に大合唱で響き渡るのと異なり、
秋の鳴き声は素朴な静かな響きに感ずる。
 コウロギは一般名として正しくは「ツヅレサセコウロギ」と呼ぶのだそうである。
初秋の候に発生し、人間に向かって「秋の衣料の手入れをせよ」と鳴くので
つけられたものだそうである。しかし、日本には10種類も生息し、なかでもエ
ンマコウロギのように野菜や果物に被害を与える大害虫もあるから侮れない虫で
もある。
 他方ヨーロッパには鳴く虫が少ないこともあり、とりわけロンドンやパリでは
コウロギが唯一「鳴く虫」であるということから、外が寒くなって家の中に入っ
てきたコウロギは「幸運のしるし」と言われるそうである。また、それを殺すこ
とは不幸を招くとも言われ可愛がられる。
 どことなく動き方に愛嬌があり、憎めない気も分かる気がする。
 
 彼岸が過ぎれば虫の音も止むに相違ない。

 虫は時を知っているのだろう。暗くても夜明けを待たずして、コウロギも鳴く
のをやめる。露をもたらす夜明け前の冷気を避けて地中や葉陰に身を潜めるので
あろうか。
 その日もし晴れるのであれば、その時間帯に諏訪湖から南へ流れる朝霧が、
東側は霧が峰から八ヶ岳の麓へ、西側は守屋山から晴れ峰、入笠山裾野一帯へ
白く寄せてくるであるが。――今朝はどうだろうか――
 明日から秋気が来るのであるならば、今朝あたりが「夏の霧」を見る最後にな
るかもしれない。
                                  風次郎
 

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