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風次郎の『八ヶ岳山麓通信』 No189

 
夏の連峰・赤岳・阿弥陀岳・キレット・権現岳
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                                                     2007年8月19日
早晩夏                          
                                                    風次郎
                                                  fuujiro@jcom.home.ne.jp

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 このところ夕立も降らず、八ヶ岳は朝のシルエットが昼には真っ青な空に浮かぶ
姿となり、午後になると毎日入道雲の下に聳え立つ夏山になった。
 ゆっくりと月後れ盆の富士見で過ごした。全国的な猛暑は富士見高原でも日中は
暑さをもよおすが朝晩の爽やかさは格別である。
 夏の日々の前半は友人たちとゴルフや散策を楽しみ、そして義兄の新盆を中心に
親族との交流のあった今年の盆であった。

 16日、どこの家でも盆に来た霊を送って先祖の墓参りをする。
 私も子供や孫たちを伴って、八ヶ岳の見える町の共同墓地にある我が家の墓へ登
っていった。
 墓はこの日が年で一番の賑わいのようだ。どこにも新しい盆の塔婆と綺麗な花が
飾られ、線香の香りが漂う。今は食物のお供えが鳥獣害の予防で止められ、昔は墓
に供えられる盆飾りも、昨今は持ち帰って処分するので墓が汚れていない。
 そのむかし世の荒んだ時代には、墓参りの集中した後、鳥獣ならず路頭に迷う人
々が供え物を収穫して歩いたといったことを聞いたが、そんな話は作り話のように
思える。
 満たされた時代観がよぎる。そして自由が当たり前すぎて――

 戦後の貧困、高度成長、世界化、広く大きな自由を与えられた世界――戦中の満
州生まれ、引揚者である私ではあるが、本当に良き時の流れの中で生きてきたなあ
と思う。
 墓参りの後、家族でパノラマスキー場のゴンドラに乗り入笠山の麓から八ヶ岳連
峰と富士、南アルプスを眺めつつ、喧騒を逃れた「倖」実感に浸る。
 
 南天寮は、皆が夏のひと時の生活を引き払って静かになった。
 背が高くなって穂を出し始めたススキが、夏中楽しませてくれた紫と白のオイラ
ンソウと一緒になって夕風に揺れている。盆が過ぎると早足で秋が来る。


                                  風次郎
 

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