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風次郎の『八ヶ岳山麓通信』 No268
愈々冬の八つ
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年の暮れ 2017・冬
一年で最も日が短い頃である。
富士見高原はまさしく冬を迎えた。
7時を過ぎてやっと朝日が八ヶ岳の峰を照らすようになる。ゴツゴツした阿弥陀岳
と鋭く尖がった権現岳が青空の下に険しく雪をいただいた姿で輝くように居座る。
この季節の八ヶ岳は凛々しく美しい。
ひと月前に草取りを終え、デコボコの畝を均した畑の端の方にまだ残してある葱を
東京へ持ち帰ろうと取り掛かったが、既に表面は6〜7センチも厚く凍っていて鍬で
は埒があかず、午後暖かくなった頃を見計らってツルハシで周囲を砕いて収穫しなけ
ればならなかった。
冷え込みも本格的になった。
この里にもそろそろ雪が舞う日が多くなるだろう。
富士見でも、このところ雪の無い正月になることが度々だったけれど、予報では寒い冬
になるということだから、今年は雪の正月どころか雪景色が春まで続くかもしれない。
ベランダと芝生の間にあるサツキや、小落葉松を取り囲む枯れたすすき、雑草の根
などを刈って、今年の作業を締めくくった。
すでに水道には不凍栓を施していたが、これから春の彼岸までは元栓を閉めておか
なければならない。パイプの水抜きをしておかなければ、ここに出掛けて来た時、凍
っていて水が使えないのである。
寮の冬備えを終えて東の丘に上がり、富士を眺めてから陽のあるうちに富士見駅を
発つ。
車窓には、冷たい空気を透してくる西陽に照らされた八ヶ岳が、朝の厳しさを和ら
げたような穏やかな風貌で映されていた。、
風次郎
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