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        風次郎の『八ヶ岳山麓通信』No 6

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2003年3月
雪山の写真をホームページのGalleryに集めています。ご覧下さい。
八ヶ岳山麓通信 ホームページ・ギャラリー
http://www.geocities.co.jp/HeartLand-Sumire/4066/gallery/yukiyama1.html
   風次郎
  fuujiro@geocities.co.jp

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 また雪降ったんです! なんという早春。まるで真冬。
 6日(木)は一日曇り空、朝からテレビなどは寒くなる寒くなると告げていま
した。早ければ夕方から雪になるとも、多ければ30cm積もるとも。
 諏訪市の医療関係の事務所に通勤している風次郎は通常は車通勤ですが、こ
の時期30cmも積もれば朝の混乱は避けられないと警戒して 列車で富士見へ帰り
ました。
 富士見着は18時30分頃、上諏訪駅を発つ時はまだ降ってはいませんでしたが
富士見は細かい霙、それでもわりあい暖かく感じたので“そう大したことはな
いか。降っても上雪(カミユキ)だから”とタカを括っていたのです。
 が、−−−−夜半になって、風はびゅーびゅー。窓から外を覗くと横殴りの
霙雪が、斜め走り。まるで吹雪の山小屋で見る景色です。でもそうは言っても
室内はストーブと炬燵の天国、暖かくして寝てしまいました。それが朝5時に
起きて見ると真白い雪の世界、積雪は20cmもあるじゃないですか。風もまだか
なり吹いています。

 “それ雪掻きだ!”と勇んで玄関を開けると風と一緒に舞いこむのは粉雪で
した。玄関前には朝方の冷え込みでさらさらとした軽いものに変わった雪が風
に巻き込まれて50cm程の山になっていました。しかし昨夜からの湿った雪が建
物の壁まで濡らした上にこの粉雪を吹きつけられて張りつき、あたりは雪にま
ぶされ尽くしたようになっています。真っ白け!
 上に積もった雪はさらさらと軽くて良かったのですが、下の方の雪は重くく
っつきやすい雪でしたから雪掻きは大変でした。玄関前と本道までの導入路を
吹雪の中で1時間かかって掻くと風次郎は雪だるまのようになりました。さらさ
らしているようで“やはり上雪だったな!”と頷きました。
                〇
 雪は降り続いているので長靴を履いて早めに駅へ向かいました。7時33分発の
列車に乗る積もりでした。案の定駅の改札口前には沢山の通勤客が溢れていま
した。どうも列車が遅れているようです。わいわいがやがやとしています。学
生達は携帯電話でむしろそれを楽しむかのごとく相手と交信しているようでも
あります。
 風次郎は“早目に出てきてやれ良かったワイ”と少し安堵していたのですが、
さて列車は来るのか来ないのか?窓越しに見る駅長事務室(いわゆる駅舎の中)
は電気が煌煌としてはいるものの誰もいません。電話も鳴りっ放なし。
“一体どうなっているのかね?”と思っているところへ、
「あの、東京へ向かうのですが、上りは何分ぐらい遅れるのでしょうか?」
と黒いオーバーコートの紳士に尋ねられたのです。
「さー、私も状況が知りたいところなのですが駅の人がいないようで‐‐‐」
 富士見駅は、普段でも一人か二人しか駅員がいない駅になってしまったのです。
急変事態には対処しきれないのでしょう。
“昔はいつも10人ぐらいいたのにナ―”“電化したりコンピュータ化したり、
文明化は不便だな―” ところが、紳士の方、家に携帯電話してインターネッ
トで状況を調べてもらっている様子。‐‐‐やがて、
「大丈夫上りは20分、下りは30分たてば列車が来るようです。」とシャー
シャーしたもの。今の時代ってどうなっているのでしょうかね―。

 風次郎は自動販売機の切符を買ってホームに出ました。
 ホームも雪で真っ白、気をつけないと、滑って転びそうです。若い学生達に
混じって混雑のホームに立っていましたが、何故か皆そろそろ列車が来るのを
知っているのです。風が運んで来る雪が眼鏡にあたって視界を遮ります。
 風次郎は眼鏡をハンカチでふいて列車の入ってくる方を見つめました。する
と彼方の雪のなかに黒い人影が2つ、せっせと雪掻きをしているではありませ
んか。
 ポイントの雪を取り除いている人です。駅舎を空にした駅員に違いないと思
いました。
“アッ、駅員は頑張ってるんだ!!” ホッとしました。
 列車は間もなく吹雪の中から現れ、ホームの雑踏を飲みこんで発車しました。
“切符なんか全部機械が売るさ。改札なんて素通りだっていいんだ。案内放送
だってないほうが好評なんだ。”これも風次郎の心の呟きです。

 海抜1000メートルからの列車は吹雪をついて諏訪盆地へ下り降りる。
 無人駅が2つ続き蓼科八ヶ岳の登山口茅野の駅まで来ると、なんと雪は5cm
程しかない。乗客がかなり入れ替わり、そして風次郎が降りる上諏訪へ。

 いやはや上諏訪は雪なんか無いんです。小雨。雪無。富士見の春の大雪が嘘
のよう。
 “そう言えば、今日の雪は太平洋側に多い予報だったっけ?”
 “富士見は太平洋側なのだね! ”“いや、富士見は山だね!”
 とんだ春の雪の朝でした。

 八ヶ岳も山麓の山々も近くの木々も、湿った雪にさらに粉雪が纏わりついて
ミタビ、墨絵のような素晴らしい雪景色です。

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