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風次郎の『八ヶ岳山麓通信』No 31

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2003年8月31日

   風次郎
  fuujiro@geocities.co.jp
夏の終わり(2)
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 西山(入笠山)の斜面にはパノラマスキー場、東側の編笠山の斜面(正確に
は鼻戸屋というのだが)には富士見高原スキー場がある。
 パノラマの方は「東京から日帰りで来れるダイナミック人工ゲレンデ」で売
り出し、一時大人気だったが今、町は経営難に直面している。ロープウェイと
標高差約1000mのワイルドなゲレンデに人工雪を整備するのだから相当の集客
を要する。リフトやゴンドラに乗らなくても来場者に食べ放題のアイスクリー
ムを提供しているようなもの。この商売(町の奉仕企画だと思っていた)をや
ってのけるプロモーターはなかなかいない。私の知り合いも関与しているから
大変なことだと同情はするが――。

 高原スキー場のほうは装備が小さいしファミリーなレイアウトと夏場も含め
た環境が好い。造雪コストもそおは苦になるまい。商売とはいかないまでも。

 月遅れのお盆が過ぎると高原の人数(ひとかず)は急速に少なくなって、そ
れだけで夏の終わりを思うのである。
 このスキー場のリフトの下を「百合の花園」にしたと聞いたので家内と連れ
だって行ってみた。素晴らしい! 斜面を覆う深紅に近い咲ききった若い花た
ちの楽園ができていた。
 野百合ではないが、もうこの場所に3回目の夏をすごすものもあるという。
 鼻戸屋はもともと八ヶ岳から流れ出た溶岩の出っ張りだから岩も多い。その
ひとたまりに白い山百合の群生地もつくったら岩の出っ張りが生かせていいな、
などと勝手なことを言いながら歩く。そしてやはり野百合が欲しい。
 只ではないアイスクリームを食べながら、レストハウスのテーブルにもたれ
てハンググライダーの練習を眺めていると、初夏の頃、南天寮の庭先でシジュ
ウカラの親子が飛行訓練をしていたのを思い出してつい長い時間が過ぎた。
 他愛の無い風景をながめると微笑が甦る。野の風の中で随分贅沢な時を過ご
しているなーと思いつつ。

 秋がくると、体の汗腺が締まってくるのだろうか。軽い緊張をとり戻して現
実を見つめる習性が私にはあるようだ。この夏は仕事をしている人々の直面し
ている様々な行き方に触れる夏でもあった。
 この夏最後の土曜日、雨の麦草峠を越えて佐久へ向かった。東京から佐久へ
来て、開校したばかりの地球環境高校でサッカーを教え、1年も満たずに県代
表にのしあがり、国立競技場高校サッカーを沸かせた松本育夫が不本意に信州
を去るという。(新聞・テレビ報道済)彼の情熱と彼の描いた学校経営の理念、
それが現実の経営者のモラルと衝突したのだ。オリンピックで銅メダルを得、
プロサッカーの世界でも輝きのあった人生を歩んでいる人物が、納得のいかな
い枠の中でもがいていてはいけない。
 私は「情熱は大事だ。」と言い。「信州を去っていくのは寂しいな――」と
言って別れた。
 
 富士見で生活するようになって、2年経つ。
 昔の仲間とあまり離れていてはいけないような気のする秋の風が吹いてきた。

――PCを改装中でHPの編集を休んでいます。申し訳ありません。――                       
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