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風次郎の『八ヶ岳山麓通信』 No226
新雪の八ヶ岳と落葉松の黄葉 雑木林の紅葉(雲の下は入笠山)
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2013年12月07日
紅葉(2013)
風次郎
fuujiro3@jcom.home.ne.jp
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南天寮の白樺林がすべての葉を落としたころだからと、車を駆って中央道を下った。
朝陽の登る中をすいすい走る高速道路は気持ち良かった。
大月の市街を左に見て、笹子トンネルに入るあたり、瞬時ではあるが、知る人ぞ知
る富士山が大きく見えるところがある。富士は最早半分を白い雪に覆われて悠然と浮
かび上がっていたが、それを引き立てていたのは前景となる甲斐の山々である。まだ
しっかりとした紅葉の彩があった。
その秀麗に欠かせぬ青空の広がりは、トンネルを抜けて見下ろす甲府盆地一帯の上
空にも十分な余裕を伺わせるものであった。
「今日の快晴はいただきだね!」と、ほくそ笑んでペダルにやや力が入る朝のドラ
イブを楽しんでいる。
ドライブで中央道を下り、八ヶ岳山麓を走ると言えるのは日野春、長坂あたりにな
ろうか、最早八ヶ岳も峰から半分は白く雪化粧を終えて、裾にやや秋の彩りを残すの
み、つまり冬景色入りしているのであった。
この頃、我が富士見高原の里は紅葉の絶頂期を迎える。その期間約1週間で、長く
は無い。
私は小淵沢のインターを降りて、釜無川沿いの国道20号線に向かうやや急な県道
を下って行った。
坂道は西に向かっている。つまり対岸は東斜面を目前にしながら。
案の定、対岸の釜無渓谷は南アルプスの前山となる釜無山の急斜面が落葉松の黄葉
とそれを包む落葉雑木一帯が見事に朝日に照らし出されているのだった。
釜無川沿いに走る国道20号まで下りて、丁度2時間を超える運転の癒しに、道の
駅「蔦木宿」でそれを眺めつつ、小休止をした。
ここには大抵、たとえ朝は早くても、長距離輸送のトラックが何台も止まっており、
夜の空いた時を選んで働いた勤勉な運転手たちが休息を取っている。温泉が併設さ
れているので、露天風呂などにつかって、離れた土地の旅の話を聞いたりしながら、
お互いの淡々としたひと時の交流を、ホッとして過ごせると言った楽しみも経験でき
る処だ。
が、この朝は、私は1杯のコーヒーを釜無川の岸に携えて、平らかな石を探して暫
し座った。まだ十分の紅葉である。
風の無いのが幸いだった。冷たい気が周囲のの彩を一層支えているように感じた。
☆ ☆ ☆
南天寮の白樺はとうに葉を落としてしまって、冬越しの為の整形の時期である。
八ヶ岳から西山入笠山に太陽が青空を廻る一日であるが、私はその半分をその白樺
と垣根に巡らしたアララキの剪定に過ごして切り上げた。もう南天寮は桑の葉の一部
と土手のヤマブキぐらいしか秋の彩は見られない。畑にも霜柱が立ち、冬への一歩を
踏み出している。
そう思えばこそ、折角の晴れた穏やかな日を近くの野に続く道を辿って、紅葉の山
を眺めて歩きたかったのであった。
土手の上の道を少し高台に向かえば、八ヶ岳から富士、南アルプスまで見渡せる。
さらにまだ日の高い空から、西山は雑木の紅葉した山なみの彼方に、小さく入笠山
の峰を捧げるように、輝き続けている。落葉松の黄葉が足早に過ぎ去ったのがまるで
嘘のようだ。
間近に煌めくのはコナラ(通称どんぐり)が大きな葉に、いつにない濃い色を残し
たまま西陽を透している。
私はその光に満足しながら、傾いていく陽に、「そろりとしてよ」と呼びかけるよ
うに時を惜しむのだった。
秋の中ほどに襲った台風にもそう沢山の葉は飛ばされず、思いのほか美しかった紅
葉の季節が、割合長く続いたのは意外な今年の紅葉だった。
(風次郎)
蔦木宿対岸 コナラ
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