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風次郎の『八ヶ岳山麓通信』&『東京センス』  
   No163


あじさい園
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                                                     2006年7月15日
               あじさいの花 
                                                    風次郎
                                                  fuujiro@jcom.home.ne.jp

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 梅雨空と折なしてあじさいの花を思う。
 雨に咲く花といわれるが梅雨空の合間に晴れて明るくなった青空を背景に咲いているのを見
るのが好きである。街を歩いていてもこのところいたるところに見られるようになり、花の種類
も多くなってそれぞれの美しさに魅せられる。
 梅雨が明けて本格的な夏の到来に近づく頃がこのはなのピークだから、いまがその季節。
暑い夏に出産を控えた娘と孫を誘って私ども老夫婦で多摩川の沿いのあじさい園へ出掛けてきた。
 サマーランドの経営とのこと、その並びの山の斜面に散策コースを作り数年になると言う。
もはやかなり成長したあじさいが最盛期の花を咲かせている。
 散策路には夜間照明も施され、若い恋人達のデートコースにもなっているらしい。園内に植
えられている種類の表示があった。アマチャ、ヒトエカシワバ、ヤエカシワバ、キヨスミサワ
アジサイ、イズノハナ、ベニガク、アナベルの8種類。頂上に多摩川を見渡せる展望台があり、
その眼下の広い斜面にはアナベルが満開で景色と共に美しかった。
 あじさいの種類は、一般的には「やまあじさい」と「がくあじさい」の二手に分けられるようだが、
日本にあるものだけでも大雑把に150種類にも及ぶそうだ。
 私の家の庭にはやまあじさい(にほんあじさい)が咲いている。富士見の南天寮にも分株
したものがかなり大きくなっている。
 やまあじさいが最もあじさいらしい咲き方をするように思う。つまり、花目が出ると日にち
をかけて数をふやしピンクから最後はアオまで手毬状に膨れながら変化しつつ咲く。
 がくあじさいはハマアジサイともいわれるようだが山の中の日陰に見ることが多いような気
もする。家の近所の一ツ橋大学構内の森の中にもひとかたまりのがくあじさいを見るが、背の
高い雑木の繁みの中である。

 鎌倉にあじさい寺と呼ばれるところがあるが、まだ行ったことはない。あじさいの花は好き
だからあちこちで立ち止まっては、或いは出掛けた先で聞きつけては眺めることは多い。今ま
で行った先で印象深く覚えているのは栃木市の郊外にある太平山(おおひらさん)神社の参道
から境内に至るなだらかな斜面のいちめんの紫の彩りであろうか。
 しかし、元をただせば、私がこの花を好きになったのは、20歳の頃、海辺の洒落た家の芝
生の脇に夏の日を浴びて咲いているあじさいを見つけたときからだ。
 ヨット遊びに葉山に通い、友とセールを担いでは、海岸沿いのその家の前を通った。当時は
森戸海岸一帯は今のような新しい建物は少なく、ヨットハーバーも鐙摺(あぶずり)の漁港の
一角の狭い場所にあった。
 私達は海伝いに小岩の端に連ねてある干し網をよけながら、漁家の庭先を港へ通ったのだった。
その往復のときに、ある家の庭に美しく咲くあじさいの花を見つけた。
 梅雨明けの日差しの強さは格別だ。しかし、海の上で陽を浴びていても暑さは感じない。
そして陸(おか)へ上がり、あらためて強烈な日差しを感じながら浜辺を歩きつつ眺めたあの
あじさいの清々しい花姿が、いつまでも印象深く残りつづけているのである。
 私にとっては、晴れた青空の下に咲くたわわな日本あじさいの花こそ、あじさいらしいと
思う所以である。
 その頃が青春時代のスタートの頃であった。

 そして今年も本番の夏が来る。

                                                 (風次郎)
 

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